札幌市教委　フューチャープラン　職員室の環境改善を　道文教大・石垣教授が講話

（札幌市 2022-08-26付）

教職員の連携の重要性について説明する石垣教授

　札幌市教委は１８日、生涯学習総合センターちえりあで、「ＳＡＰＰＯＲＯ　ＦＵＴＵＲＥ　ＰＬＡＮ」を開催した。北海道文教大学人間科学部健康栄養学科の石垣則昭教授が教職員の連携の重要性などについて講話。子どもの成長に向けたより良い職場環境の在り方などを解説した。

　ＦＵＴＵＲＥ　ＰＬＡＮは、臨時的任用教員（時間講師を除く）を対象に３年度から開始した研修。教職への自覚と使命感を養うとともに、学校教育における基礎的・基本的な知識および技能を身に付け、実践的指導力の向上を目的としている。

　今回は、札幌市教育センター専門研修「人材育成１～職員室の心理学」と併催。市内の教職員を合わせて約１３０人が参加した。

　研修概要の説明に続き、石垣教授が「職員室の心理学」を演題に講話。より良い職場環境をつくるための教職員同士の関わりなどについて解説した。

　はじめに、参加者が異校種同士で３、４人のグループになり勤務校の課題について共有。石垣教授は「課題を解決する集団をつくるためには、多様な視点や意見を知ることが重要。同じ集団内の意見だけだと偏りが生まれることが多い」と呼びかけ、積極的な他者との交流を求めた。

　また、児童生徒への指導についても「授業でグループ活動を行う際には、様々な人と関わるように促してほしい」とした。

　つぎに、教職員間の連携について説明。「子どものより良い成長につなげるためには、職員室の人間関係は非常に大切なもの。いじめや学校内でのトラブルの多くは、人間関係の構築で未然に防ぐことができる」と強調した。

　その上で、対応や課題のある教職員への接し方については①具体的に良いところを褒める②自己認知・自己分析を促す③課題解決の具体を伝える―の３つを意識するよう求め、子どもの成長を促進するための職員室の環境改善を呼びかけた。

(札幌市 2022-08-26付)