札幌市教育ビジョン振り返りシートの概要⑫ 「大切にされている」実感を さっぽろっ子サミット推進へ(札幌市 2022-08-29付)
【学校教育の今日的課題・人権教育】
▼現行計画策定時の課題
「人権教育」については、子どもが自他の人権を守ろうとする意識等(人権感覚)を身に付けるには、人権課題に関わりのある人との意見交流などの体験的な学習活動が有効だが、例えばアイヌ民族との交流を実施した小学校が4割弱にとどまっているなどの状況も見られることから、各学校が体験的な学習活動を促進するための支援を充実させる必要がある。
▼29年度~3年度末までの取組およびその成果
▽平成29年度から「人間尊重の教育」に向けた3つの視点を学校教育の重点に位置づけて取組を推進
▽特に「教職員自らの人権意識の向上」に向けた取組として、教職員が今日的な人権課題について深く知ることができるよう、人権教育フォーラムにおいて「多様な性」をテーマにした講演を実施
▽令和元年度に実施した性的指向と性自認に関する教職員アンケートの概要を踏まえ、リーフレット「多様な性について考えよう」を3年12月に発行し「多様な性」に関する教職員の理解の促進を図った
▽4年度の札幌市学校教育の重点の「基盤」として「人間尊重の教育」を位置づけ、子ども一人ひとりが「自分が大切にされている」と実感できる学校づくりに向けた取組の一層の充実を図った
▼課題への対応状況
▽民族教育においては、アイヌ民族の歴史・文化等に関して、指導のために必要な基礎知識のほか、社会、音楽、図画工作、美術、総合的な学習の時間等における授業実践例や体験的活動が可能な関連施設の情報などを掲載した「アイヌ民族の歴史と文化等に関する指導資料―第6集」を発行
▽2年度からトンコリの貸し出しを行い、各学校における体験的な学習の充実を支援
▽性に関する学習においては、講師を招いて「多様な性」ついての生徒向け講演会を行うなど、取組の充実を図った
▼新たな課題(積み残しも含む)
▽学校教育における子どもの学びや成長は、学校が子ども一人ひとりにとって、「自分が大切にされている」と実感できる場であることによって保障されるもの、という原点に立ち返り、相互承認の感度を高める教育活動をより意識して推進することが必要。そのために子どもの相互承認の感度を高め、子ども一人ひとりが「自分が大切にされている」と実感することができるようにするために、子どもが、自分の思いや考えを発信や交流し合い、その思いや考えを実現していけるよう、札幌市立学校全体の自治的な活動「さっぽろっ子サミット(仮称)」の推進を図る
▼現行計画策定時との比較
▽「人間尊重の教育」が学校教育の重点の「基盤」として位置づけ推進しているところで「人間尊重の教育」の推進の背景や意義、具体的な取組例、配慮事項等についてとりまとめた「人間尊重の教育」ガイドラインを策定し発行
▼4年度以降の主な取組内容
▽「人間尊重の教育」を札幌市学校教育の重点の基盤として位置づけ、子どもが自分の良さや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重する相互承認の感度を高め、多様な人々と協働しながら社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会のつくり手となる教育の推進をより一層図る
(札幌市 2022-08-29付)
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