道教大附属函館４校園が避難訓練　大規模災害から子守る　初の試み 保護者引渡し等

（学校 2022-09-06付）

自校の防災備蓄庫から災害用品の受け取りを想定

　【函館発】道教育大学附属函館幼稚園（外崎紅馬園長）、附属函館小学校（橋本忠和校長）、附属函館中学校（中村吉秀校長）、附属特別支援学校（青山眞二校長）は８月３０日、合同避難訓練を実施した。附属函館４校園が連携し、大規模災害から子どもを守る初めての試み。災害食などの備蓄物品を配布したり、保護者への引き渡しを行ったりするなど、子どもたちを安全に下校させるまでの訓練を行った。

　災害時における連携を実践しようと、附属函館４校園が本年度初めて企画したもの。９月１日の「防災の日」を迎えるに当たり、これまで各校園で実施してきた避難訓練のほか、災害用品物資の受け取りや保護者への幼児、児童の引き渡しなど一連の訓練を通して、子どもや教職員、保護者の防災意識向上を図ることをねらいとしている。

　避難訓練は震度６の大地震発生と津波注意報が発令されたことを想定。子どもたちはヘルメットをかぶり、教職員の誘導のもと、各校園の校庭やグラウンドに避難した。

　各校園で避難が完了すると、副校長がスマートフォンで相互に報告。教職員が函館市の一部地域で停電が発生しているとの情報を伝達し、高学年の児童を中心に、グラウンドに設置している災害備蓄庫から毛布や災害食などの災害備蓄品を順次受け取らせる訓練を行った。

　幼稚園と小学校では、保護者への子どもの受け渡し訓練も実施。うち附属函館小の児童は各教室や体育館で保護者を待機し、保護者からの連絡を待った。教職員は混乱が発生しないよう、事前に保護者へ子どもの引き渡し場所を連絡したり、都合によって迎えに行くことができない家庭に対しては、町会役員と協力して下校を見送ったりして児童を安全に自宅へ送り届けた。

　附属函館小の新田英樹副校長は「附属函館４校園の連携で子どもたちを災害から守るとともに、訓練の参加者が自助と共助の実践を感じてもらえれば」と話した。

(学校 2022-09-06付)