国研事業協力校　今金種川小　ガイド学習の取組推進　１１月１０日に算数で特設授業

（学校 2022-09-12付）

　【函館発】本年度、国立教育政策研究所の教育課程実践検証協力校事業の指定を受けた今金町立種川小学校（黒川貴功校長）は、児童が相互に協力しながら学習を進める「ガイド学習」の取組を中心に、へき地・複式教育と中学年における算数の実践研究を進めている。今後は１１月１０日に３・４年生の算数で特設授業を実施。笠井健一教育課程調査官による指導助言のもと、研究を一層推進していく。

　教育課程実践検証協力校事業は国公私立の幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高校、中等教育学校等で幼児児童生徒が学習に取り組む様子の観察などを通じて、学習指導上の様々な実践を客観的に検証することや、全国的な学力調査等と学習の実現状況を相補的に捉えることで教育課程の基準の改善・充実等に必要となる情報の収集などを行うもの。

　国研は、地域、学校規模とＩＣＴ環境等を考慮し①各教科等の教育課程に関するもの②Ｅ―Ａｓｓｅｓｓｍｅｎｔに関するもの③学校全体で取り組むもの―の３つのカテゴリーで協力校を選定している。

　種川小の協力枠は①と③で加配措置は行わない。①の教科は算数、③ではへき地教育について研究を進める。

　全校児童２６人の特認校で、２つの学年で授業を行う複式学級の同校はガイド学習に力を入れている。間接指導の際、選ばれた児童が周囲をリードし、助け合いながら学習を進める形態で、各教科における個別最適な学びや児童の学習意欲向上を目指している。

　また、タブレット端末上のＡＩドリルやロイロノートなどのＩＣＴを積極活用している。

　同校では現在、こうした実践について現在研究を進めており、１１月１０日に算数の特設授業を公開する。対象および単元は３年生の「分数を使った大きさの表し方を考えよう」、４年生の「四角形の特徴について調べよう」の複式学級で授業を行うほか、他学年の授業も一部公開する。

　また、笠井教育課程調査官による指導助言など関係職員との意見交換を通して、年度末までに研究を推進する。

　黒川校長は「ガイド学習の精度を上げるとともに、檜山管内の教育の成果を発揮できれば」と期待を寄せている。

(学校 2022-09-12付)