文科省指定 SDGs推進へ 道教大が新プログラム CBT開発等 全国に成果普及(学校 2022-09-05付)
道教育大学は、文部科学省の指定を受けて本年度から「過疎地のSDGsを推進するへき地教師教育力開発プログラムと学校力担い手育成事業」を開始した。3ヵ年をかけてへき地・小規模校教育の指導書やCBT問題の作成・開発などに取り組み、成果を全国に普及・発信。SDGsの担い手となる教師の育成と全国各地の学校力の向上を図っていく。道教育大の玉井康之副学長は「小規模校化が進む中、SDGsの取組は全国的課題であるとともに、新しい教育活動を取り入れていく挑戦的な機会にもなる」と事業の成果に期待する。
同事業は、へき地・小規模校の教師を対象とした「へき地教師教育力開発プログラム」を実施することでへき地・小規模校の教育課題をプラスへと転換し、担い手育成と学校力の向上、地域の活性化を中心としたSDGsの発展を図ることを目的としている。
主な取組は①道教委と連携した現職教員研修プログラムの実施②へき地教育推進フォーラムの開催③研修動画の作成・公開④へき地・小規模校の教育用語集や指導書の作成⑤へき地・小規模校教育CBTの開発構築―など。
具体的には、へき地・小規模校教員や教育委員会職員を対象に、小規模性を生かした学習活動・遠隔合同授業など多様な学習形態について理解を深める研修や、都道府県教委への出前講座やオンライン研修を実施する。
へき地教育フォーラムは本年度計2回開催する。
第1回は12月、文科省関係者による講演を行う予定で「日本の学校小規模校化に対応した個別最適な学びと協働的な学び」「遠隔双方向教育」「小中連携カリキュラム」「地域探究学習活動の必要性と政策的な動向」などを検討している。
2回目のフォーラムでは未来の学び協創センターとも連携し、ICT遠隔双方向教育システムを活用した新たな学習交流活動や遠隔合同授業等の可能性を模索する。
研修動画は3ヵ年で計40本程度作成する予定。へき地・小規模校教育に特徴的な学習指導、学級経営、総合的な学習、地域探究学習が主な内容で、全国の教育委員会や学校の研修活動で活用できるよう準備を進める。
へき地・小規模校教育の実践的指導方法に関する手引きの作成にも取り組み、道内の全へき地校や都道府県教委に配布するほか、学生用の指導テキストとして活用する予定。
教育実践に関わるCBT問題はこれまでも独自で開発を進めており、応用してへき地・小規模校の実践指導場面に関する多様なトレーニング問題を作成する。
ホームページ上でも確認できる問題とする予定で、一層の全国的な普及・発展を図る。
(学校 2022-09-05付)
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