幼児教育スタートプログラム　指定地域にえりも町内定　子育てプログラム開発へ

（道・道教委 2022-09-06付）

　道教委の北海道版幼児教育スタートプログラム事業の指定地域にえりも町が内定した。１８歳までを見据えた「えりも型子育てプログラム（仮）」や障がいのある子どもへの積極的な支援プログラムに関する研究を計画。取組の成果をもとに道教委は幼小の連携・接続の円滑化に向けた北海道版プログラムの策定に着手する。

　２日に道・道教委が開催した幼児教育の質向上に関する研究協議会で明らかにしたもの。

　事業は、文部科学省の幼保小の架け橋プログラムに関する調査研究事業の指定を受けて本年度から開始。事業期間は３年間で、幼保小の接続期における教育の質的向上を図るため、モデル地域での検証等を通じて幼保小の架け橋プログラムの開発・実践に取り組む。

　指定地域に内定したえりも町では、地域総ぐるみで「地域の子どもは地域で育てる」教育を行っており、幼児教育と小学校教育の連携・接続に関するつながる研究を手がかりとして０～１８歳までのえりも型子育てプログラム（仮）の作成を視野に入れた研究を進める。

　加えて、障がいのある幼少期からの子どもたちへの積極的な支援プログラムの実施方策を検討。町独自の要録等の作成や成育歴の記録などに取り組み、引き継ぎ充実を図っていく。

　９月下旬からの事業開始を計画。町内関係者が参画する幼小接続円滑化推進会議を設置して現状の把握や課題の明確化などを行い、来年２月に幼小接続プログラムやカリキュラム開発の方向性をまとめる。来年度からカリキュラムの実施・検証を開始する見通し。

　道教委は事業全体の管理・運営を行い、幼児教育施設、福祉施設等との情報共有やカリキュラム開発・実践の事例を蓄積。指定地域の成果を踏まえ北海道版スタートプログラムの作成を目指す。研究成果を道全体で広く共有し、教育の質向上や地域間格差の解消を図っていく。

　えりも町教委は、校種間で異なる子どもの捉え方、認識の差を埋めることが重要としており「町の取組をさらに発展させ、連携・接続の円滑化を図りたい」と期待する。

(道・道教委 2022-09-06付)