札幌市　４月～９月１１日の熱中症搬送者　０～１９歳　１７％４１人に　教育機関からの搬送１６人

（札幌市 2022-09-15付）

　札幌市内でことし４月から９月１１日までの間に熱中症の疑いで搬送された２４０人（速報値）のうち、４１人が０～１９歳と、１７％に上っていることが明らかになった。市消防局のまとめによるもので、小・中・高校などの教育機関からの搬送は１６人。屋外での体育授業中や運動部活動中のケースが大半を占めたという。市消防局は、来年度以降も引き続き、予防法を徹底するよう呼びかけている。

　市内で熱中症の疑いで搬送された２４０人のうち、７割に当たる１７３人が軽症だった。このほか中等症が６３人、重症が１人、死亡が１人。７、８月の最高気温が３０度以上の真夏日に集中している。

　年代別では、７０歳以上の高齢者が１０７人と全体の４割超を占めた。一方で、０～１９歳も４１人いた。子どもは大人よりも体温上昇が早いなど熱中症のリスクが高い一方で、自分で体調の変化に気が付かなかったり、異変を訴えられなかったりする場合が多い。市消防局は「周囲の大人が気にかける必要がある」としている。

　熱中症になった場所別にみると、最も多いのが「住居」で１０４人（４３・３％）、続いて歩道などの「道路」が３２人（１３・３％）。幼稚園や保育園、小・中・高校のほか専門学校や大学を含む「教育機関」は１６人（６・７％）だった。屋外での体育授業中や運動部活動中に熱中症が疑われる状態になったケースがほとんどだという。

　過去５年間をみると、平成２９年度は１６人、３０年度は２５人、令和元年度は１０人で、毎年一定数、教育機関から搬送されている。また、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった２年度は１２人、３年度は１８人だった。

　市消防局は「マスクの着用は熱中症のリスクが高くなる。コロナ終息まで、予防法の徹底が求められる」と指摘。体育の授業や運動部活動を行う際や、人との距離が十分に確保できる屋外ではマスクを外すなど、来年度以降も引き続き、注意するよう呼びかけている。

(札幌市 2022-09-15付)