札工高　琴似発寒川で課題研究　環境配慮の土木とは　生物滞留空間形成を調査

（学校 2022-10-04付）

話し合いながら作業を進めていた

　札幌工業高校（太田潤一校長）は９月２２日、札幌市内の琴似発寒川で「生物滞留空間の形成」に関する課題研究に取り組んだ。土木科３年生６人が、（株）北海道技術コンサルタントや空知総合振興局札幌建設管理部の指導のもと実施。生徒は、生物が滞留しやすい空間について同社の講師と検討したあと、改良を加え完成へ。環境に配慮した土木技術への理解を深めた。

　同校は、２年度から道教委「専門高校フューチャープロジェクト」の指定を受けており、「生物滞留空間の形成」に関する研究を推進。生物が滞留しやすい空間の在り方について、木や石などの配置方法などについて試行錯誤を重ねている。

　今回は、同校の土木科３年生６人、川村茂土木科長、北海道技術コンサルタント技術管理部の中山仁部長ら３人と、札幌建設管理部の酒谷賢治事業課主査ら３人が参加した。

　生徒たちは、講師らと共に川に入り、空間作りに必要な木や石などを拾い集め、川の流れの変化を確認しながら空間を作る作業を行った。中山部長は、生徒たちが改良を加える際「空間を作るにはどのように工夫するといい？」などと質問しながら、生徒たちが自ら考え行動するようにアドバイスを送った。

　３年生の今鉄馬さんは「実際に現場で働いている人から指導を受けることができて勉強になる」と汗を拭った。

　川村土木科長は「技術者のアドバイスは説得力があり、生徒が真剣に話を聞いて取り組んでいる。とてもありがたい」と話した。

　今回完成させた滞留空間については、１０月に効果を検証する予定となっている。

(学校 2022-10-04付)