網走市教委　学校力向上地域協　学校評価の分析生かし　組織力等テーマに意見交換

（市町村 2022-10-05付）

学校評価を生かした取組について意見を交わした

　【網走発】網走市教委は９月２７日、網走市立第三中学校（木野村寧校長）で学校力向上に関する総合実践事業第３回地域協議会を開いた。中核校の網走小学校をはじめ、各指定校の校長、教頭、主幹教諭、教務主任の教諭ら３２人が参加。「学校評価の分析を生かした学校力向上の取組」をテーマに第三中が自校の取組を紹介。意見交換では、各校が学校評価の方向性について確認し合い、今後の学校評価に反映させていくことを申し合わせた。

　道教委の学校力向上に関する総合実践事業は、会場校の授業参観・学校力向上の取組を知り、地域指定の重点に係る諸課題について協議するとともに、指定校以外の学校にもオブザーバーとして参加を呼びかけ、市として学校力向上の普及を図るもの。

　市教委では網走小を中核校、潮見小学校、南小学校、第一中学校、第三中を指定校として「組織力」「授業改善」「人材育成」「働き方改革」の４つの重点に基づき連携した取組を推進している。

　はじめに、第三中の白岩千枝教諭が同校の取組について紹介。「主体的・対話的に学び、自らの考えを深める生徒の育成」をテーマに、魅力的な課題・教材の提示や、体験的な学習の充実などの「授業づくりの１０の視点」に基づいた実践を進めていることを説明した。

　授業参観のあとは「学校評価の分析実践発表」をテーマに第三中の伊藤秀哲主幹教諭が実践発表。

　同校では「主体性」「向上心」「粘り強さ」「協働性」「コミュニケーション」の５つの資質・能力育成を目指した取組について、７月と１２月に取組状況の評価を実施した。生徒と教職員に５つの項目の取組に関する同様の質問に答えてもらい、取組の現状を把握。ことし７月と前年度１２月の結果を比較した上で、重点課題として「向上心」や「コミュニケーション」の育成を掲げ、改善策を実施し次回１２月の評価で検証していくことを伝えた。

　協議では「組織力」と「授業改善」をテーマに、中学校区ごとのグループに分かれ、学校評価を生かした小中連携に向け意見交換。義務教育段階で目指す資質・能力を踏まえた設問を１つ以上そろえ、今後の学校評価に反映させていくことを確認した。

　オホーツク教育局義務教育指導班の安田秀憲主任指導主事は、同校の１０の視点の取組に関し、多くの教員が積極的に取り組んでいることを評価した。

　網走市教委の大垣正紀学校教育部次長は「学校改革への強い思いを感じた。参加した各校においても自校に合った形で生かしていってほしい」と述べた。

(市町村 2022-10-05付)