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かみしほろ学園　秋田県から講師招き　学力日本一の実践学ぶ　学力向上へ模擬授業や講演会
（市町村 2022-11-22付）

鶴飼氏が東成瀬村の教育施策を説明した

　【帯広発】上士幌町内の教育機関による「かみしほろ学園」は７日から２日間、全国でも高い学力を誇る秋田県東成瀬村から講師を招き、模擬授業や講演会等を実施した。町内教職員らは、東成瀬村が児童生徒の学力向上に向けてこれまで成果を上げてきた活動に関して説明を受け、教員の指導力を間近で感じるなど研鑚を積んだ。

　東成瀬村は、村営塾の開設や村単独の外国語教員雇用などの施策に力を入れることで、児童生徒の学力を底上げし「学力日本一の村」「教育の村」として知られるまでになった。上士幌町とは平成２７年度から交流。これまでに幼小中の教員が村を訪問する派遣事業などを展開してきた。

　今回は、東成瀬村における教育の基本理念や授業展開等の工夫、校種間連携の仕方に関して学び、学園運営の推進に資することを目的に「先進地から学ぶ事業」として２日日程で交流機会を設けた。前東成瀬村教育長の鶴飼孝氏、以前東成瀬小学校に勤務していた倉田一広教諭が来町。初日は町内施設を見て回り、上士幌町の竹中貢町長、小堀雄二教育長らを交えて教育懇親会に臨んだ。２日目は認定こども園、小・中学校を視察し、小学校では、倉田教諭が４年生算数科の模擬授業を実施。教育講演会では鶴飼氏が講師を務めた。

◆４年算数模擬授業　５つのＫを重視し

　倉田教諭は、一人ひとりが主体的に学習に取り組むために①活躍する場面がある②共感する・共有する場面がある③比べる（比較・検討）場面がある④決定する（自己決定・意思決定）場面がある⑤声を出す場面がある―の「５つのＫ」を重要視している。

　倉田教諭による４年生算数「式に表す・式を読む」では、全員参加型の授業を展開した。

　縦５個・横５個の丸が並ぶ正方形を、フラッシュカードを用いて提示した上で「何個あるかな」と発問した。児童たちは「もっと長く見せて」「一辺が５個」「真ん中が空いている」などと発言。倉田教諭が「本当に？」と問い返しながら考え方・根拠を引き出す場をつくると、児童たちは一生懸命説明しようとした。

　「図に示す」「式に表す」「説明する」ことについて確認し、個人思考のあと児童間で共有。児童は式と図形を関連付け、式に表したり、式を読んだりした。