施設分離型を基本に池田町教委　義務教育学校設置を検討　小高学年教科担任制や独自教科

（市町村 2022-11-22付）

　【帯広発】池田町教委は、義務教育学校の設置に向けて検討を進めている。小学校の一部学年を中学校に移行する施設分離型を基本形態とし、小学校高学年の教科担任制導入や独自教科の設定などを想定。６年度から具体的な制度設計に着手できるよう、懇談会２種を設置し協議を進める。

　本年度、町は小学校３校を１校に統合した。町内の児童数は６年度に２００人を、生徒数は９年度に１００人を下回る見込みで、加速化する児童生徒数の減少に対応した学校教育活動の展開が緊要となっている。

　また、全国学力・学習状況調査の結果から、町内児童生徒の学力や学習意欲、自尊規範意識等は改善傾向にあるが、不登校児童生徒数は年々増加。課題のある児童生徒に対する効果的な対応が求められている。

　こうした現状を踏まえ、町教委は小中一貫教育の導入と合わせて、義務教育学校の設置を検討している。

　既存施設の更新・維持や新設・改修等の経費を勘案し、施設分離型の義務教育学校の設置を基本の施設形態として検討を進める。

　池田小学校および池田中学校の機能を維持することを前提に、小学校の一部学年を中学校に移行する見通し。教育段階を４・３・２制もしくは５・４制にすることで、小学校５・６年生が移行対象となる。

　４、５年度に、小中一貫教育の基盤となる取組や情報発信等を協議する「仮称・小中一貫教育推進懇談会」、教育課程や施設の在り方等を協議する「仮称・義務教育学校設置懇談会」の設置を予定している。懇談会の意見を取りまとめ、独自教科の設定などを熟考。小学校高学年を対象とした教科担任制の配置申請を検討する。

　６年度には、必要経費や教育課程、人員配置等について具体的な制度設計に着手。小中一貫教育の導入に関する「教育委員会規則」、義務教育学校設置に関する条例の制定を進める。

(市町村 2022-11-22付)