音更町教委 地学協働本格化へ 地域人材リストを作成 77者協力しふるさと教育等
(市町村 2022-12-06付)

 【帯広発】音更町教委は、来年度から本格化する地学協働活動に向けて、教育活動に協力可能な地域人材を集約した。公的機関や企業、個人の77者が協力し、ふるさと教育や人権・主権教育などの分野で出前講座等の実施を可能としている。町教委が学校と講師の橋渡しを担い、教員の負担軽減や授業の質向上につながることが期待されている。

 町教委の福地隆教育長は本年度の教育行政執行方針において、幅広い地域住民の参画を得た地学協働活動をコミュニティ・スクール(CS)と一体的に推進し、学校を核とした地域づくりを推進することを明言。来年度の本格始動に向け、本年度は土台づくりに力を注いでいる。

 町教委は、教育活動に協力的な地域人材と、可能な活動内容を集約。6月時点でまとめたリストを夏季休業中に各校に配布した。

 今回、外部講師のリストをまとめた冊子を完成させた。公的機関や企業、個人の77者が協力。ふるさと学や人権・主権、金融・財政等の分野において、自然科学や食農教育など20項目の学習場面を想定している。出前講座に加え、施設見学や体験学習など多様な学びの提供についても承諾を得ている。

 リストの活用方法は、学校が協力を求める講師を町教委に相談し、町教委から講師に照会する。学校は講師の協力が決定してから計画を立てられるため、教員の負担軽減につながる。

 また、町教委が全面的に支援するため、教員にとって出前講座へのハードルが低くなり、授業内容の幅が広がることも期待されている。今後、リストに掲載されていない教育活動に関して教員から要望があった場合、町教委が講師を探し、交渉することも可能としている。

 福地教育長は「本物に触れる教育」を目指し、同時に、子どもに説明するために企画を進めることで地域人材の育成につながることを期待。「地域が学校に関心を持ち、子どもの教育効果が向上する相乗効果が表れれば」と話した。

 9日の校長会と教頭会で冊子を配布予定。合わせて、地学協働活動のメリットや本年度の実績を説明する。

(市町村 2022-12-06付)

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