江別市教委4年度全国学力等調査 小・中全教科で全国超 今後は効果的なICT活用等(市町村 2022-11-17付)
江別市教委は、4年度全国学力・学習状況調査の結果を公表した。教科に関する調査をみると、小学校、中学校共に全ての教科で全国・全道平均を上回っており「高い学力が維持されている」と評価した。市教委は今後も授業改善を継続するとともに、ICTの効果的な活用や家庭学習の習慣化などに工夫して取り組んでいく。
本年度の調査は、市内の小学校17校の6年生945人、中学校7校の3年生661人を対象に実施した。
領域ごとの特徴をみると、小学校のうち、国語は「書くこと」について全国平均を0・8ポイント下回った。市教委は「どのような視点で読むかを明確にした上で、場面や心情などについての具体的な意見や感想を伝え合うようにすることが大切」としている。
算数は、全ての領域で全国平均を上回っている。「普段の日常の中で解き方等を説明させる場面を多く設けることが必要」としている。
理科は、全ての領域で全国平均を上回っている。特に、「エネルギー」で4・9ポイント、「粒子」で6・4ポイントと、全国平均を大きく上回った。
中学校のうち、国語は「読むこと」が0・2ポイント全国平均を下回った。「言葉の抑揚や強弱、間の取り方など工夫して表現することに課題がある」と分析。相手に分かりやすく伝わるような話し方を工夫する必要があるとしている。
数学は「数と式」が0・9ポイント、「データ活用」が1・2ポイント全国平均を下回った。「素数・素因数分解の理解に課題がある」とし、定着に向け復習をしっかり行うことの重要性を指摘している。
理科は「地球」が0・8ポイント全国平均を下回った。「地層が露出している所の位置を表した地図や露頭のスケッチから地層の傾きの方角を捉えることが課題」と分析。地図とスケッチを関連付けて考察、分析できるようにすることが大切としている。
児童・生徒質問紙調査では「いじめは、どんな理由があってもいけないと思う」割合が小学校、中学校共に全国平均を上回っている。市教委は、今後も各学校で実施しているいじめ根絶に向けたアンケートなどを継続するとともに、「早期発見・早期解決のため、いじめの積極的認知を進めていく必要がある」としている。
学校質問紙調査では「ICT機器を活用した授業をほぼ毎日行った」割合は、小学校、中学校いずれも全国平均を大きく上回り、中学校は2年連続100%となった。
また「前年度の全国学力・学習状況調査の分析結果について、近隣の小・中学校と成果や課題を共有した」割合は、小・中学校共に全国平均を大きく上回った。5年度から全面実施する小中一貫教育に向けて、各中学校区内で小中交流が計画的に行われており、学力における共通課題の明確化に成果があることを示している。
市教委は、教科ごとに詳細な学習指導を一層進めるとともに「授業改善による教育活動の質の向上をはじめ、ICTの効果的な活用、家庭学習の習慣化、学習サポートの充実を工夫し、継続する必要がある」としている。
(市町村 2022-11-17付)
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