新教育推進計画策定へ 有識者会議が答申案審議 指標数値案概ね賛意

（道・道教委 2022-11-25付）

　道教育推進会議（大野栄三会長）は２４日に札幌市内の道第二水産ビルで第７回会議を開き、来年度からスタートする新たな北海道教育推進計画の答申案を審議した。各施策項目に盛り込む推進指標の目標数値案も示し、各委員からは地域の担い手を育てる体験活動や学校における働き方改革の一層の推進を求める声があった。来年１月の最終審議を経て道教委に答申。２月に原案をまとめ、３月下旬に決定する。

　計画は本道が目指す教育の基本的な理念や目標を設定し、今日的な課題の解決や地域創生の実現に向けた教育の全体像を示すもの。現行の計画が本年度で完了することから５～９年度を計画期間とする新たな計画を策定する。

　新計画の基本理念は現行計画の「自立」と「共生」を受け継ぎ、施策の柱を①子どもたち一人ひとりの可能性を引き出す教育の推進②学びの機会を保障し質を高める環境の確立③地域と歩む持続可能な教育の実現―に設定している。

　当日、委員１１人が出席。道教委が９、１０月に行ったパブリックコメントの結果を報告し、６５団体の意見照会と９９件の意見が寄せられ計画素案から内容を一部修正したことを伝えた。

　道教委から推進指標の目標値の案を説明し、各委員が意見。新規となる「ＳＤＧｓに関する体験活動を実施している小・中学校の割合」「ＩＣＴ機器を活用した授業が行われた学校の割合」を１００％とする案など概ね賛意が寄せられた。

　計画全般についても意見を発表。市町村の関係者からは、地域を担うひとづくりや地方創生の観点から郷土愛を育む体験活動の重要性が指摘され「地域の教育素材が集まるような体験活動を進め、機運を高める必要がある」と強調した。

　一方、時間外在校等時間に関する目標値の達成のためにも、学校における人的体制の整備、質の高い教員の確保、魅力ある学校づくりの一層の推進を求める声も。数値目標の固執によって手段が目的化することのないよう、各年度の業務計画に実効性を持って反映させるよう要望した。

(道・道教委 2022-11-25付)