道教委 道特長等が文教施策懇談会 学校等へのエアコン設置 手稲養護学校モデルに検証
(道・道教委 2022-11-25付)

 道教委と道特別支援学校長会(友善学会長)、道特別支援学校副校長・教頭会(岩佐延寿会長)、道公立学校事務長会(岩間淳会長)は22日、札幌市内の道第二水産ビルとオンラインで文教施策懇談会を開いた。3団体からの5年度文教施策要望に道教委が回答。学校・寄宿舎へのエアコン設置については「本年度普通教室全室に設置した手稲養護学校をモデルに検証する」などと回答した。

 3団体の代表と道教委担当各課職員らが会場とオンラインで参加。はじめに道教委の村上由佳特別支援教育担当局長があいさつ。「インクルーシブ教育システムの実現のためには、特別支援学校の地域へのセンター機能の発揮が期待されるなど、今後求められる役割がますます高まっている」と述べ、今後の一層の活躍を期待。「いただいた意見のうち、緊急性の高いものはスピード感を持って取り組み、施策に反映させていきたい」と述べ忌憚のない意見交換を求めた。

 続いて友善会長があいさつ。「3年ぶりとなる対面での開催で、私たちの思いや熱量を直接届けられる大変意義深いものと思う」「特別支援教育には、経年的に解決に至っていない大きな課題や、時代の要請に即した新たな課題などが山積している」などと述べ「現在策定されている新たな特別支援教育の基本方針の具体の施策に要望が十分反映されることを願う」と期待した。

 このあと、3団体の各担当者が要望事項を説明。道教委の関係各課が回答した。

 重点事項では、病院で行う訪問教育(準ずる教育)における拠点校方式について「実施に向けた具体的な方策について検討していく」と回答。新規のコロナ禍における訪問教育担当教諭のPCR検査等については「抗原定性検査キットの配備について感染症対策等支援事業費を活用することとし、配備の目安を示した」とした。

 施設設備に関しては、学校の狭あい化について「改善を図る必要があると認識しており、今後の児童生徒の推移を見極めながら計画的に教育環境の改善・充実を図っていく」と回答。学校・寄宿舎へのエアコン設置については「本年度、病院併設型の手稲養護学校の普通教室全室に整備を進めており、それをモデルとして検証する」と答えた。

 ICT関連では、新規の教職員用タブレットについて「可能な限り予算確保に努めていく」と回答。同じく新規の校務系ネットワークの接続制限については「次期スクールネットにおいて、校務系ネットワークのフィルタリングポリシーの見直しにより、クラウドサービスなど接続可能なサイトを拡充する」とした。

 意見交換では、現場の苦しい実態を具体的に説明。友善会長は「現場を把握し真の共通理解のもと環境整備を行ってほしい」と要望。村上局長は「同じビジョンを持ちながら進めたい。この場に限らず、いつでも声をかけてほしい」などと述べた。

(道・道教委 2022-11-25付)

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