道フロンティアキッズ成果発表会 地域の未来切り拓く子に SDGsの視点で地域探究
(道・道教委 2022-11-28付)

 道は24日、オンラインで4年度「北海道フロンティアキッズ育成事業」成果発表会を開いた。浦河町立浦河小学校など6校がSDGsの視点から、それぞれの地域の良さや問題点について調べ、地域を残していくためにはどうすればいいかを図面に落とし込み可視化した「地域未来図」について発表。各学校による「行動宣言」も行った。

 同事業は、道、道教委等が前年度から開始したもの。持続可能な社会を築いていくためには、地域コミュニティーをけん引する若い人材の力が必要不可欠であることから、次代を担う小学生を対象に、まちの良さや問題点に気付き、SDGsの視点で環境・経済・社会への関わりを学び、地域に貢献する意識と誇りを醸成する。

 成果発表会には、本年度実施校の浦河小と江差町立南が丘小学校、利尻町立沓形小学校、斜里町立知床ウトロ学校、本別町立本別中央小学校、標茶町立中茶安別小学校が参加。

 道環境生活部環境保全局の竹澤祐幸局長があいさつし「フロンティアとは、未開拓の分野を切り拓くという意味。どうか、皆さんの地域の未来を力強く切り拓いてほしい」と期待した。

 続いて児童たちは、学習を通して見つけた地域の良さや問題点、改善するためのアイデアを、SDGsの目標指標と関連付けて発表。

 「妊婦さんにも優しいまちづくりを」「津波など災害のときはアナウンスしてほしい」「老人ホームにはボランティアを募集するといい。また交流会で仲良くなれるようにしてほしい」「赤潮でウニなどが取れなくなっているので養殖を進めていくことが大切」「森林があるとCO2を吸収しウニやコンブもよく育つ」「野生生物が魅力だけど、ごみがたくさん落ちていて食べたら死んでしまう」「地産地消が進んでいて、輸送燃料を使わない点がいい」「観光は自然の力で成り立っている。自然と共存するには小さなことから始め、町の人たちにも発信すること」など様々な分析やアイデアが出された。

 また「サーモンパークに農業体験施設とレストランを造り、生ごみを肥料にしたり、レストランで形の悪い野菜を調理したりする」などの具体的な事業案も出された。町長と直接インタビューした際に「興味深いので予算をつけたい」と言われた例も。ふるさとへの思いを込めて作詞・作曲した歌の披露もあり、子どもたちの真っすぐな思いが感動を呼んだ。

 最後に各学校が行動宣言。「自然を汚さないためポイ捨てをしない」「環境のためできるだけ節電する」「歴史ある町と海を守り、伝統芸能を引き継いでいく」「海↓空↓山↓街と、全てが回り、つながっていることを忘れない」「自然を守るため、野生生物保護を呼びかけていく」などと力強く宣言した。

(道・道教委 2022-11-28付)

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