部活動地域移行へ道教委 庁内に推進本部を設置 推進計画素案 近く意見公募(道・道教委 2022-11-30付)
道教委は北海道部活動の地域移行に関する推進計画(仮称)素案をまとめ、28日の道議会文教委員会で報告した。本道における部活動改革の方向性を示すもので、計画期間は5~7年度の3年間。市町村を支援する道教委の具体的取組や市町村の実施イメージなどを記載した。道教委は今後庁内に部活動改革推進本部(仮称)を設置し、関係部署と連携して施策を進めるとしている。近日中に計画素案のパブリックコメントを開始し、年度内に策定する。
計画は国の部活動に関するガイドライン改定を踏まえ、少子化の中将来にわたり子どもたちがスポーツ・文化芸術に親しむ機会を確保するため策定するもの。
本道における方向性では、公立中学校等を対象にまずは休日の部活動から段階的に地域移行すること、8年度から休日の部活動は地域で行うことを目指すとした。公立高校では地域や学校等の実情に応じ改善に取り組む。
道教委の取組では、地域移行の課題と解決の方策を①運営団体・実施主体の整備②指導者の確保③スポーツ・文化施設の確保④大会・コンクール等の見直し⑤費用分担に関する意識の醸成⑥部活動の位置付けの理解促進⑦取組の促進―の7項目で整理。
具体的な取組をみると、複数の市町村が合同で運営団体を整備する際の調整の場の提供、地域の指導者や兼職兼業の教員を対象とする人材バンクの整備、使用可能な道立施設の活用などを挙げている。
市町村の取組は総論と各論に分けて記載。スポーツや文化芸術を楽しみたい生徒や障がいのある生徒など、多様なニーズを踏まえ在り方を検討することや、地域移行の完成まで併存する地域クラブ活動と学校の部活動の連携の必要性を示した。
市町村の参考となるよう制度設計の手順やスケジュールの例も記載。5年度に協議会の設置や運営団体の決定、6年度に一部競技種目等で試行実施、7年度に実施競技種目の拡大などの方向性を示した。
取組の推進に当たり、道教委における部活動改革推進本部(仮称)の設置も明記。教育部長を本部長とし、学校教育、社会教育、部活動を担当する局長、課長、教育局長などで構成する予定で、知事部局のスポーツ・文化担当部署と連携し各地域の取組の進捗状況把握、情報提供や助言を行う。
佐々木大介委員(自民党・道民会議)の質問に対し池野敦教育部長は、部活動改革の目的を踏まえ「人間関係の構築、自己肯定感の向上などの部活動の教育的意義を地域クラブ活動においても継承・発展させ、生徒の発達段階やニーズに応じた多様な活動ができる環境を整えることが大切」と表明。
その上で市町村や関係団体の会議などで地域移行の意義を周知・共有できるよう努めていく考えを示し、「各教育局が地域の取組をサポートする体制を構築し、部活動改革推進本部や市町村教委と連携しながら地域の状況を丁寧に把握して取組を支援していく」と答弁した。
(道・道教委 2022-11-30付)
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