道いじめ防止基本方針改定素案 早期の組織対応徹底へ 重大事態調査実施を支援(道・道教委 2022-12-01付)
道教委は道いじめ防止基本方針改定素案をまとめた。早期からの組織的対応の徹底や市町村教委との連携強化などいじめ防止の対応を追記。調査マニュアルや公表に関するガイドラインの整備といった重大事態調査の迅速かつ適切な実施に向けた支援も盛り込んだ。28日までパブリックコメントを実施し、道議会やいじめ問題審議会等での意見を踏まえ来年度から施行する。
道いじめ防止基本方針は、学校、家庭、地域、行政等が連携・協力して社会全体でいじめの問題を克服するため、道・道教委が平成26年度に策定し、29年度に改定。本道におけるいじめの現状やいじめ問題審議会等における意見を踏まえ、方針の一部を見直す。
主な改定のポイントをみると、いじめ問題の対処に当たり道教委が市町村に指導助言を行う法的根拠を明記したほか、学校や市町村教委で解決が困難な事案に対応するため10月から運用を開始したいじめ問題緊急支援チームを記載するなど、市町村教委との連携を強化する方針を示した。
重大事態への対処では、調査マニュアルや調査結果の公表に関するガイドラインを整備する道教委の役割を示したほか、いじめによる重大な被害が生じたと申し立てがあった場合の学校の責任をより明確化。「学校が“いじめの結果ではない”“重大事態とは言えない”と考えたとしても重大事態が発生したものとして対応する」ことをあらためて強調した。
市町村教委と学校法人の連携に関しても記載。いじめの加害・被害児童生徒が設置者の異なる学校に在籍する場合、適切に対処できる連携の必要性を示した。
また、性暴力の防止に向けた「生命(いのち)の安全教育」の推進、性的マイノリティーや発達障がいなど多様な背景を持つ児童生徒への適切な支援、望ましい人間関係を構築する能力やコミュニケーション能力の育成を図る取組の充実について追記した。道立学校では校長のリーダーシップのもと学校いじめ対策組織を中心として組織的にいじめ問題に対応するよう指導。いじめ対応支援ツール「コンパス」を活用した対応を進めるとした。
道教委は「道・道教委と市町村教委・学校が一層連携した対応と迅速・組織的な対応による事案の長期化、深刻化の防止を徹底し、本道における子どもの命と心を守る取組を進めていく」としている。
(道・道教委 2022-12-01付)
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