札幌市　子育て支援拠点「ちあふる」　保育・情報発信機能充実　来春全区開設完了へ

（札幌市 2022-12-15付）

南７条西１３丁目に開設するちあふる・ちゅうおうの完成イメージ図＝市提供＝

　札幌市は来春、中央区に新設する「中央区保育・子育て支援センター（愛称ちあふる・ちゅうおう）」の概要をまとめた。就学前の子どもと保護者、これから親になる人などの利用を想定し、保育機能に加え、情報発信機能を充実させた。平成１８年から全区開設を目指したちあふるの整備が、これで完了する。　

　市は、各区で保育機能と子育て支援拠点としての機能を併せ持つ区保育・子育て支援センター（ちあふる）の整備を進めてきた。まちづくり戦略ビジョンでは全区設置を目標に掲げ、中央区が最後となる。

　中央区ではこれまで、市内の子育て支援を統括する子育て支援総合センターが、子育てサロンの運営や相談事業などの役割を担ってきた。来年４月からは、あけぼの保育園と統合し、ちあふる・ちゅうおうとして開設する。

　保育機能は、これまで９０人としていた定員を１２０人まで拡充。生後５７日目以上の乳児から受け入れる。

　子育て支援機能は、子育てに関するパンフレットや関連書籍を閲覧できる図書情報室を新たに設け、情報発信の充実を図る。相談室や授乳室も整備する。

　また、床や壁の一部、家具に道産木材を利用し、木の温もりを感じられる造りにするほか、隣接する南７条りんりん公園と一体的な利用ができるよう扉を設け、行き来が可能にする。１階はバリアフリー化し、多目的トイレを設置することで、体が不自由な人でも利用しやすくする。

　各区の統括機能など、子育て支援総合センターが担ってきた事業の一部は、子ども未来局に移行する。

　総事業費は１１億５０００万円。建物は鉄筋コンクリート造の２階建て、延床面積は１５８０平方㍍程度。昨年１０月に着工し、来年１月に竣工する予定だ。

　子育て支援総合センターとあけぼの保育園の跡地については、公共利用する方針で検討を進めている。

　子ども未来局の担当者は「多くの親子に気軽に足を運んでもらえれば」と話している。

(札幌市 2022-12-15付)