札道研が小学校研究部授業研　きまりの大切さ学ぼう　芸術の森小･中泉教諭が授業

（札幌市 2022-12-27付）

札幌市道徳研究会が授業研究会

　札幌市道徳教育研究会（三上寛晃会長）は１１月下旬、市立芸術の森小学校で小学校研究部全市授業研究会を〓写真〓。きまりを守ることで、自他が楽しむ権利を得られることを理解する学習を展開した。

　小学校研究部の本年度研究テーマは「自己の生き方をあたため創造する子どもを育てる授業」。研究の視点に①子どもが問う状況をつくり出す②対話を組織し、学びを深める③子どもとよりよい生き方とのつながりを確かにする―を据え、７年度の道道徳教育研究大会札幌大会に向けて、日常実践を再考する一年に位置付けた。

　授業研究会には、会員や芸術の森小の教員ら約３０人が参加した。

　本時の主題は「きまりの意義」。ショーを楽しく観覧するためのきまりを守っても、全員が気持ち良く過ごせない状況になっている作品を例に、きまりが何のためにあるのかを考え、互いのために必要な決まりを守ろうとする意欲や態度の育成を目指した。

　中泉教諭は冒頭、物語を範読。ショーの観覧に当たって、子どもにショーを見せる権利を守るために肩車をした“男の人と子ども”と、その大人のせいできまりを守りながらも楽しむことができなかった“わたし”の状況を確認し、双方が楽しむためにどのようなきまりがあれば良いかを考えさせた。

　児童たちは、クロームブックに自分の意見を書き込み、全員と共有。他者のいいと思う意見に“いいね”サインを付けた。いいねが集まった意見をみると「小さい子用の台を設ける」「背の順に並ぶ」「後ろにひな壇をつくる」「人数制限を設けて、数回に分けて開催する」などが上がった。

　中泉教諭は「付け加えてくれたきまりを守ることで、みんなが楽しむ権利を守ることができる」と話し、自分たちの生活を考えながら本時を振り返らせた。

　このあと、参加者は研究討議を行い、研究を一層深め合った。

(札幌市 2022-12-27付)