札幌市学校給食運営委が答申　小・中共に据え置き　物価高騰で５年度給食費

（札幌市 2022-12-27付）

　札幌市学校給食運営委員会は２０日、５年度学校給食費について札幌市教委に答申した。物価高騰が続く中、家計の負担に配慮し小・中学校共に据え置くことが妥当と判断した。食材高騰の長期化などを想定し、給食実施状況の検証と不測の事態への対応などを付帯意見として示した。

　４年度の学校給食費は、小学校で１食単価約２８０円、月額４５５０円。中学校で１食単価約３３０円、月額５２５０円となっている。

　委員会は、５年度から学校給食費の公会計化が始まること、物価高騰の影響などを踏まえて学校給食費を検討。１９日に開かれた第４回会議の内容などを踏まえて内容をまとめ、翌２０日に市教委に答申した。

　物価高騰によって食材の価格が上昇している中、家計の負担増に配慮し小・中共に据え置くことが妥当と判断した。

　一方、今後も物価の推移などを注視する必要があることから①安全・安心な給食提供の継続②献立の充実と食育のさらなる推進③給食実施状況の検証と不測の事態への対応―の３点を付帯意見として示した。

　①では、物価の推移や国の生活支援の動きを常に注視し、今後も引き続き安心で安全な給食の提供を求めた。

　②では、工夫を重ねたバラエティー豊かなおいしい統一基準献立の運用、ブロックごとの特色ある食材の使用など、さらなる食育の推進に努めることを要請した。

　③では、５年度当初から給食実施状況を検証し、学校給食運営委員会に報告するよう求めた。また、食材高騰が続くなど不測の事態が生じた場合は市教委が責任を持って必要な対応を講じる重要性を示した。

(札幌市 2022-12-27付)