上川女性教員の会花の会が研修会　学校経営の問題解決へ　提言・交流通し情報共有

（関係団体 2023-01-17付）

花の会・冬の経営研修会

　【旭川発】上川管内女性教員の会「花の会」は７日、上川教育研修センターで４年度冬の経営研修会を開いた＝写真＝。会員約４０人が参加。「学校経営上の諸問題」をテーマに、提言・交流を通して情報共有を図るとともに研鑚を積んだ。

　学校経営上の諸問題に関わる取組事例の交流・協議を通して、解決策と管理職の在り方を究明し、管理職としての職能の向上を図ることが目的。

　開会式で山川美千代会長があいさつ。サッカーワールドカップで力を見極め、目的をはっきりさせ、その目的を達成するために一つの集団をつくり上げた森保一監督のマネジメントに触れ「あのように学校経営ができたらと思いを巡らせた」と伝えた。

　その上で研修会が「実践・具体的な協議・交流を深め、今後の経営に生かせる大切な時間になれば」と期待。また「それぞれが“ブラボー”と互いに仲間を称賛し合い、あすへの支え・励みとなる研鑚を深めていこう」と呼びかけた。

　研究協議に移り「学校経営上の諸問題」をテーマに５グループに分かれて提言・交流を行った。

　上川町立上川中学校の輕部恭子校長が「課題解決に向けた組織マネジメントの工夫」、美瑛町立明徳小学校の相馬美智枝校長が「職員の意識改革と組織の活性化を目指して」、旭川市立永山東小学校の長濱雅美教頭が「教職員にとって、やりがいがあり、力を発揮できる学校を目指して」、幌加内町立幌加内小学校の大熊隆子教頭が「豊かな学びと夢や希望を育む学校教育の推進」、旭川市立春光台中学校の成田麻友子教頭が「令和の時代の意識改革」について提言した。

　輕部校長は同校が平成１４年度から連携型中高一貫教育を実施してきたことなどを説明した上で「ＧＰＡＣ」におけるＧの明確化・意識化、各担当発案の取組の尊重、メンター機能の活用、日常的な教職員間のコミュニケーションなどの実践を紹介。成果として「ゴールを明確にして常に意識させることによって、全教職員がベクトルを同じくし、取組を推進することができるようになった」、課題として「将来の校長である教頭の育成を一層図る必要がある」、今後の取組として「新型コロナウイルス感染症拡大防止のため滞っていた小中連携の一層の充実を図る」などを挙げた。

　交流では経験豊かな教員が多いことのメリットやメディアに触れる時間に関するＰＴＡとの連携、人材育成などについて話し合った。

　相馬校長は課題に①組織マネジメント②若手の人材育成③特別支援教育のカリキュラムマネジメント④働き方改革の推進―を挙げ、①ではグランドデザインの修正、③は個別指導と通常学級での指導のバランスの検討を行ったことなどを伝えた。

　成果と課題、今後の取組のうち①に関し「職員と共通理解を深め、保護者・地域社会にとって分かりやすいグランドデザインを作成していく」、③については「児童にどんな力が必要でそのためにどのように指導するのが良いかを考え、より組織的に取り組む必要がある」と述べた。

　交流では分かりやすいグランドデザインの指針や特別支援教育における学校全体でのマネジメントの進め方などについて協議した。

　長濱教頭は徹底・定着をリードする、具体的な評価基準を持って取組を評価するなどの実践を発表。組織の活性化や一人ひとりの経営参画意識の向上などについて交流した。

　大熊教頭は課題解決に向けて校内研修の見直しなどに取り組んだことなどを紹介。交流ではロイロノートに関するものなど、実りある研修などについて話し合った。

　成田教頭は印象や想像を加えない、時系列に沿った記録の大切さなどを強調。教職員が自ら学ぶ意識の醸成やキャリアステージに応じた研修などについて協議した。

(関係団体 2023-01-17付)