札幌市　子ども議会の市長報告会　市政課題の解決策提言　いじめアンケート改善など

（札幌市 2023-01-17付）

秋元市長（左）に市政課題の解決策を提言する子ども議員たち

　札幌市子ども未来局は１１日、市内の小中学生が議員として市政参加を体験する「市子ども議会」の市長報告会を開いた。２３人の子ども議員が昨年１０月から、教育や環境など様々な分野の市政課題の解決策を議論し、まとめた提言を秋元克広市長に伝えた。いじめアンケートの改善やヒグマ対策の必要性を訴えた。

　子ども議会は、小中学生が議員となり、札幌のまちづくりについて考えてもらうことを目的に、平成１３年に始めたもの。今回、公募で集まった市内の小学４年生～中学３年生２３人が参加した。

　子ども議員たちは、第２次まちづくり戦略ビジョンの子ども・若者や環境、経済などの分野からテーマを設定。計４回にわたって勉強会や意見交換に取り組み、提言をまとめた。サポーターとして高校生と大学生９人も参加した。

　いじめ対策を考えたグループは、現在実施されている「いじめアンケート」は、内容が堅苦しく回答しにくいと指摘。名称を「学校生活アンケート」に変更したり、選択肢の文言を簡潔にしたりするなどの改善策を示した。

　ヒグマ対策をテーマにしたグループは、市街地へのヒグマの侵入を防ぐ電気柵の設置や出没を想定した対応訓練の実施などを提案した。「ヒグマを駆除するのではなく、共存を目指していけたら」と訴えた。

　秋元市長は子ども議員たちの話に耳を傾け「目の前で起きている問題に目を向け、自分事として考え提案してくれた」と評価した。

　参加した札幌市立新川小学校４年生の横山愛さんは「これからも意見を出し合い、札幌を楽しいまちにしていけたら」と話した。

　報告会の様子は来月、市の公式ユーチューブチャンネルで公開する予定。

(札幌市 2023-01-17付)