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道内各校さまざまな取組紹介　札幌市教委・上
（札幌市 2023-01-19付）

２年次研修

　札幌市教委は、昨年１２月下旬から今月中旬にかけて初任段階における研修、教職経験者研究協議会、中堅教諭等資質向上研修など教職経験に応じた研修の最終日を実施した。参加者は、本年度取り組んだ実践の成果と課題などを振り返るとともに、次年度の方向性について考え、１年間にわたる研修を締めくくった。各種研修の様子を２回にわたって紹介する。

２年次研修に２６０人

今後の実践充実へ

　１２月下旬、市内のちえりあで開催した初任段階における研修「２年次研修」共通研修第４日には、約２６０人が参加した。

　日常実践の振り返りに関する講義・演習では、ＰＤＣＡサイクルに基づき進めてきた学級経営・児童生徒理解・生徒指導に関する実践についてグループで交流した。

　参加者からは「中学校、高校ではあいさつについて指導する難しさがある。あいさつを促すためのアプローチをどうすべきかが課題」「“つながり”というテーマに基づき、学級掲示を充実させる実践に取り組んだ。その結果、生徒同士の交流が増えてきた」などの声が上がった。

　学習指導研修の振り返りに関する講義・演習では、これまでに各参加者が実施した公開授業の成果と課題についてグループで協議。「学習課題を自分事として捉えられるような工夫が必要」「子どもの理解度を踏まえてアプローチを工夫しなければならない」などの意見を交流し、今後の実践の充実につなげた。

１年次研修開催

成果等振り返る

　１月６日、市内のちえりあで初任段階における研修「１年次研修」共通研修第６日を開催した。本年度採用された市内小・中学校、高校、中等教育学校、特別支援学校の教諭ら約２６０人が参加。

　授業実践のまとめや日常実践交流など１年間の成果と課題を振り返り、次年度以降の実践につなげる協議を展開した。

　閉講式では、三戸部文彦教職員担当部長が講話。①時間②感性③色④光―の４点をテーマに心がけることなどを説いた。

　困難や悩みを抱えながら奮闘する参加者に対し、１年目を終えようとしている今だからこそ「１年前と１０年後の自分を想像してほしい」とアドバイス。「教職を目指し希望あふれる１年前の姿、あなたと同じように奮闘する新採用教員に優しくアドバイスしているであろう１０年後の姿、その過程の中に現在があると考えてほしい」と話した。

　また、子どもたちを太陽と月に例え「積極的に手を挙げるなど自ら光を放つ太陽のような子のほかにも、あなたが太陽の役割でスポットライトを照らすことによって美しさを放つ月のような子もいる。あなたのスポットライトの当て方によって、その子の発言やノートの記述などを良さに変えてほしい」と期待した。

新採用養護教諭研

保健室を出てみる

　１０日、市内のＳＴＶ北２条ビルで新規採用養護教諭研修「校外における研修」共通研修第４日を開催。４人の新規採用養護教諭が講義や演習を通して研鑚を積んだ。

　講義「先輩養護教諭から学ぶ」では、芸術の森小学校の亀井佑美養護教諭、啓北商業高校の本間香子養護教諭が講師を担当し、これまでの経験談やそれを踏まえた実践などを伝えた。

　亀井養護教諭は、日ごろ心がけていることとして「保健室から出てみる」「何を大切に、何のために、一番大事なことは何か、を考える」「大人同士が仲良くなる」を提示。登校時にあいさつに立つ、事務仕事を職員室で行う、授業を参観するなど、保健室にこもりきりにならず外に出ることで「子どもの様子を把握することができるとともに、他の教職員との人間関係が深まる」と助言した。

　本間養護教諭は、保健室登校の生徒への対応、教育相談を中心にこれまでの経験を話した。現任の啓北商業高では、スクールカウンセラーの役割、教育相談の申込方法やスケジュールなどについて校内研修で講義したところ、教育相談に対する教職員の理解が深まり、生徒が利用しやすくなった成果などを示した。