道ＣＬＡＳＳ指定の帯広三条高１年生　ゼミ形式で探究を展開　合浦ゼミ　天売高と遠隔交流

（学校 2023-01-19付）

　【帯広発】道教委・道ＣＬＡＳＳプロジェクトの指定を受けている帯広三条高校（合浦英則校長）は、１年生を対象に教職員によるゼミ形式の探究活動を展開している。昨年１２月、合浦校長が受け持つゼミでは、同校出身で天売高校に勤務する教諭とオンラインで交流。生徒たちは地域と学校の連携の在り方について知見を深めた。

　同校は「生徒の進路希望に沿った探究的な学び、ならびに都市型の地域協働探究活動のプログラム構築」を研究テーマにプロジェクトを推進している。本年度の１年生から、総合的な探究の時間における新カリキュラムを導入。１年間のうち、上半期では探究学習の目的や工程を学び、下半期からゼミ形式で地域課題別に解決策を考える実践的な活動を進めている。

　テーマ「地域と学校」の探究活動では、合浦校長がゼミを受け持っている。学校が持つ役割と地域課題をかけ合わせ、生徒たちは地域活性化に向けて企画を練っている。

　１２月、同校出身で前年度に同校で教育実習を受け、本年度から天売高に勤務する村上成美教諭とオンラインで交流。村上教諭は、人口約２７０人の天売島で深刻化する人口減少や高齢化などの地域課題を紹介した。

　平成２８年度から全国募集を開始した天売高では、道内外から進学者が来島。夜間定時制の特色を生かし、アルバイトと学業を両立することで、島内の若者不足の軽減にもつながっている。また、水産実習や水産研究クラブの活動、島民が講師を務める特別授業等によって郷土愛を育む「天売学」など、特色ある教育活動を展開。学校行事には島民が参加し、地域と密に関わりを持っている。

　帯広三条高の生徒たちは、島民が積極的に教育活動に関わる様子を見て「人口が少ないからこそできることも多いと感じた」と、地域と学校の連携に関して視野を広げた。

　村上教諭は「学校に関わる大人はみんな高校生を応援している」「今後も地域に貢献し、高校生時代の思い出を新たな世代につなげてほしい」と話した。

(学校 2023-01-19付)