札幌市教委　札教研事業運営委　持続的成長へ学び合い　研究集会は６、１０月開催

（札幌市 2023-02-10付）

　札幌市教委は７日、市内のちえりあで札幌市教育研究推進事業（札教研事業）第２回運営委員会を開催した＝写真＝。本年度の成果と課題を振り返るとともに、５年度の研究推進について「持続的な成長を支える学び合いの体制を整備」をキーワードとし、引き続き授業改善と人材育成を重点に研究の充実を図っていくことを確認した。研究集会については、春を６月１３日、秋を１０月１７日に開催するとした。

　開会に当たり大髙雅子教職員育成担当課長は、新型コロナウイルス感染症対策を講じながら進めてきた本年度の取組について「あらためて、札教研事業が“他校の先生方との貴重な学び合いの場”“授業、子ども、学校のことを語れる場”であることや、同じ教科や研究でのつながりを実感できた１年だったのでは」と振り返った。

　２ヵ年継続研究２年目を迎える５年度に向けては、校内研修への還元、若手やミドルリーダーの育成などについて「意図的・計画的・継続的な研究をさらに推進して」と呼びかけた。

　続いて、千葉史研修担当係長が本年度の成果と課題、次年度の方向性について説明した。

　２ヵ年継続研究の１年目として「授業改善」「人材育成」の２点を柱に研究を推進してきた本年度。研究集会で３年ぶりに直接授業を参観したり討議したりすることが可能となり「協働的な学び合いの雰囲気が再生した」と成果を示した。

　人材育成の取組としては、各研究部で教員同士が学び合える仕組みを構築し「世代を超えた取組を通して、一人ひとりの子ども観、授業観を磨くことにつながった」とした。

　課題として、札教研事業の研究を校内研究や日常実践に生かすこと、組織運営の負担軽減、研究部会に参加しやすい環境づくりなどを挙げた。

　２年目を迎える５年度のキーワードとしては「持続的な成長を支える学び合いの体制を整備」を掲げた。

　授業改善では「“分かる・できる・楽しい”授業づくりの充実」のもと、課題探究的な学習を取り入れた授業の充実を図る。

　人材育成では「世代（キャリアステージ）を超えて結び付く研究体制の充実」のもと、意図的・計画的・継続的な研究の推進、校種を越えた積極的な結び付きなどを推進していく。

　研究部ごとに分かれた協議に移り、４年度の成果と課題、５年度の研究推進の方向性について話し合った。

　市小学校長会で札教研事業を担当する八軒西小学校の白崎正校長が助言。「札幌市の教育をみんなで支えていきながら、学校で教科について交流して底上げをしていくという大切な役割を担っている」と激励した。

(札幌市 2023-02-10付)