札幌市立高特事務職員会研究大会研究発表概要⑥　旭丘高・中辻氏ら３氏　チーム学校へ事務共同実施を

（札幌市 2023-02-10付）

研究発表Ⅱ

▼研究テーマ＝チーム学校の一員として～札幌市立高校・特別支援学校・中等教育学校事務室のチーム学校への関わり

▼発表者＝市立札幌旭丘高校事務長・中辻拓実、市立札幌山の手支援学校・渡邉壇、市立札幌清田高校・田巻友茉

【答申を振り返って（事務職員関係）】

▼学校運営事務の統括者としての位置付け

　小・中学校では、校長、教頭等といった管理職の多くは教育職だが、学校の業務が複雑化・多様化する中で、事務職員は、教育行政事務の専門性を有する職として学校運営に参画することが必要である。

　そのために、国は、事務長等の学校運営事務の統括者を法令上に位置付け、職務内容や教頭との職務分担を明確化することを検討する必要がある。

▽小学校・中学校における事務長の設置状況等

　小・中学校においては、現在のところほとんどの学校に事務長は配置されていない。

　また、配置に向けて検討中の自治体も少数となっている。

　検討中の自治体では、共同実施の責任者として配置することを検討しているところが多くなっている。

▼事務職員の資質・能力の向上

　小・中学校の大部分では事務職員は１人配置であり、資質・能力の向上のためには研修が必要である。

　しかし、教育委員会において研修を企画できる指導主事や事務職員向けの研修プログラムが少ないなどの課題がある。

　課題の解決に向けて、教育委員会は事務職員の資質・能力向上に向け研修の充実を図ることが必要である。

　国は事務職員を対象とした研修プログラムの開発、教育委員会での研修の実施の支援を行い、将来、指導的な立場に立つことが期待される事務職員に対しては、教員研修センターを活用した研修の実施が求められる。

▼事務の共同実施の推進

　学校における事務体制の見直しのため、主に１人配置の小学校・中学校において学校事務を効率的に執行するための方策として、事務の共同実施が進められてきた。

　「チーム学校」を進めていくためには、共同実施を行うことで学校の事務を効率化し、事務職員が副校長・教頭等への補佐を行うことによって、副校長・教頭等が人材育成や専門スタッフの調整等の業務により注力できるようにしていくことが重要である。

(札幌市 2023-02-10付)