札幌市立高特事務職員会研究大会研究発表概要⑫ 旭丘高・中辻氏ら3氏 共同実施 高・特に反映を(札幌市 2023-02-21付)
研究発表Ⅱ
▼研究テーマ=チーム学校の一員として~札幌市立高校・特別支援学校・中等教育学校事務室のチーム学校への関わり
▼発表者=市立札幌旭丘高校事務長・中辻拓実、市立札幌山の手支援学校・渡邉壇、市立札幌清田高校・田巻友茉
【アンケート結果の分析】
▼教職員中央研修
他県で長期間の研修になるため参加しづらいとの意見もあったが、実際に参加した方からは研修に関して肯定的な意見しかなかった。
事務長以外にも参加したいと考えている事務職員もいることから、他府県での学校事務職員の在り方・実情を生で知る良い機会であるように感じられる。
▼学校運営支援室への質問
回答では、そもそも共同実施とはどのようなことを行っているのか、共同実施組織はどのような業務を行っているのかという基本的な疑問を持っている方が多かった。
その上で、実際に共同実施によって事務職員が学校運営にどのように参加しているのかを知り、高校・特別支援学校の事務室にも生かしていきたいと考えている方もいる。
ほかに、学校運営支援室の立場で見た場合、ネガティブに感じられる内容の質問もいくつかあったが、高校、特別支援学校には共同実施に関する情報があまり入ってこないという現状で、共同実施について少しでも知りたいという気持ちの表れだと思う。
また、小学校、中学校で勤務されたことがある方からは、実際に共同実施を経験した中で、多くの成果があると捉えており、高校、特別支援学校にもぜひフィードバックしてほしいという回答があった。
今回、回答・質問を大きく7項目にまとめ、それについて学校運営支援室から回答をいただいた。
【質問事項】
Q 共同実施で事務の効率化を行うことによって、事務職員の学校での業務内容、業務量や学校運営への関わり方に変化はあったか。
A 共同実施によって、学校の事務をなくすることはできないが、各学校において、事務職員が同じ仕事をしていることが多いので、共同実施グループの中で業務担当、例えば、経理担当、給与担当などを設定し、業務担当者が中心となり、教職員向けの周知文を作成したり、業務に係る情報をグループの事務職員に発信したりしている。
また、今までは、例えば、年末調整事務や住居・通勤手当の事後確認で、疑問点や不明点などがある場合には、直接、教職員課へ質問し、回答を得ていた。
しかし、共有される仕組みが構築されていなかったので、他校の事務職員も同じ質問をしていて、非効率であった。そのため、事務職員同士でQ&Aを蓄積・共有する仕組みを構築し、事務の効率化を図っている。
また、支援室ホームページに、マニュアルや様式などを集約することで、情報の一元化となり、検索する時間を短縮させることにつながっている。
このように、一つの事務を進めるに当たって、少しずつ効率化が図られているものの「事務の効率化によって、学校での業務内容、業務量や学校運営への関わり方に変化がある」と言えないのが現状である。
ただし、今まで1人で仕事をする機会が多かった事務職員にとって、グループで仕事をする機会が増えたことで、仕事への取組方法や考え方などに変化があり、少しずつ、学校組織の一員として学校を良くするという意識は高まっている。
(札幌市 2023-02-21付)
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