最新の技術熱心に学ぶ　札幌工科で建設業出前講座

（学校 2023-03-16付）

札幌工科専門学校（三上敬司校長）で６日、建設業に関する出前講座が開かれた。主催は札幌建設業協会（岩田圭剛会長）。丸彦渡辺建設㈱（札幌）の井田智樹氏と佐藤昴樹氏が建設業のＢＩＭ／ＣＩＭの取組について説明した。学生たちは講話と演習を通し理解を深めた。

　当日は環境土木工学科１年生１６人が出席。丸彦渡辺建設からは管理本部人事部人事グループの久米一輝氏と札幌支店土木部工事グループの井田氏と佐藤氏が参加した。はじめに久米氏が同社の歴史、施工内容、キャリアステップの流れ等を解説した。

　このあと、佐藤氏が建設業の現状と課題について解説。人手不足、生産性の向上、安全性の向上を課題に挙げ、学生たちに「建設業のイメージは」と尋ねると学生から「長時間労働」「休日が取りにくそう」などの声が上がった。

　佐藤氏はこれらの課題解決に向け「ＩＣＴ施工」「プレキャスト化」「施工時期の平準化」に取り組み、安全性向上、休日確保等に努めていると説明した。

続いて、ＢＩＭ／ＣＩＭの取組について交通規制看板設置などを例に挙げ「２次元データから３次元データにすることでどんな人でもイメージしやすい」とメリットを解説した。

　演習に移り佐藤氏と井田氏の説明のもと擁壁の３Ｄ画像を学生たちが操作。学生の一人は「図面にすると２０枚くらいの情報が１つの画面に入っていると聞き驚いた」と感想を話した。

　最後に井田氏が、新しい時代の土木技術者に必要なスキルを説明。責任感、向上心など現場監督に求められることとして７点を示したほか、仕上がりをイメージする力、決断力なども重要とし「決断することはとてもプレッシャーだが、やり遂げた時の感動も大きい」と語った。

　また、今までの世代とこれからの世代の違いとして「新しいものを使いこなせる力」と指摘し「使いこなして武器にしてほしい」と期待を寄せた。

(学校 2023-03-16付)