札幌工科が第４１回卒業式　磨穿鉄硯の活躍を期待　７５人の晴れの門出祝う

（学校 2023-03-22付）

道内唯一の土木系専門学校である学校法人常松学園（常松哲理事）札幌工科専門学校（三上敬司校長）は１７日、札幌サンプラザホールで第４１回卒業証書授与式を挙行し、７５人の晴れの門出を祝った＝写真＝。

　同校は測量士、土木施工管理技士など多くの資格を卒業と同時または有利な条件で取得できる。また、技術者不足に悩む建築業界に対し、企業が社員を同校に委託生として入学させると、学費の一部を免除する企業委託制度も実施し、積極的な人材育成にも尽力している。

　本年度の卒業生は、環境土木工学科１９人、造園緑地科１５人、測量情報科１８人、環境土木・造園施工管理科２３人の計７５人。開発局への就職決定者は７人、道庁へは６人となった。

　来賓や保護者、企業関係者が見守る中、卒業生代表に三上校長が卒業証書を授与。各種資格の証明書や、日本測量協会会長賞などの賞状の授与も行われた。

　式辞で三上校長は「単位取得や資格試験など様々なプレッシャーを乗り越え、卒業できたことから忍耐を学んだ」と述べ、磨穿鉄硯の四字熟語を用いながら就職先での活躍を期待した。

　来賓祝辞。開発局の谷村昌史建設部長と道建設部の北谷啓幸部長が登壇。谷村部長は石塚宗司局長のメッセージを代読し「災害時に土砂撤去などの応急処置をするのは、われわれ建設業の仕事。地域の安全・安心の第一線を担っている」と述べ、土木技術者としての自信と誇りを胸に北海道の建設業を盛り立ててほしいと激励した。

　北谷部長は「建設業界の未来を担う皆さんはこれまで学んできた専門知識に加え、様々な経験を積んでいく。つらいことや困難なこともあるかもしれないが、それによって得られたものが技術者としてさらに成長していく糧になる。何事にも前向きにチャレンジして、多くの経験を積んでほしい」と述べ、今後の活躍に期待を寄せた。

　最後に、卒業生を代表して造園緑地科の赤城奏笑さんがあいさつ。「卒業生としての誇りを持ち、学校で得たものを大事にしながら、一技術者として社会に貢献していきたい」と決意を述べた。

　卒業生たちは４月から開発局や道などの官公庁や建設会社、建設コンサルなどで技術者としての一歩を踏み出す。

(学校 2023-03-22付)