新校歌『朋よ』が完成　有朋高　半﨑さん作詞作曲　一歩踏み出す生徒を応援

（学校 2023-03-22付）

有朋高新校歌「朋よ」

　有朋高校（元紺谷尊広校長）の新しい校歌「朋よ」が完成した。１９日に執り行われた通信制課程卒業式終了後、作詞作曲した札幌出身のシンガーソングライター・半﨑美子さんが登壇。「新たな一歩を踏み出す皆さんに贈ります」と呼びかけ、生徒たちの思いを乗せた新校歌を披露した。

　現在の校歌は、昭和４６年に作られたもの。歌詞にある「働き学ぶ有朋の」のフレーズは、２０～７０代の勤労学生が多く通った当時の生徒層を反映している。一方で、現在の在籍生徒は７割近くが１０代を占めており、歌詞の生徒像とずれが生じていた。

　このため「今の生徒に勇気を与え、伴走するような校歌を作りたい」（元紺谷校長）と願い、一昨年７月に行われた通信制の学校祭で歌を披露した半﨑さんに作詞作曲を依頼した。

　昨年１２月には、半﨑さんと通信制・単位制生徒１２人が交流。校歌に対する思いや生徒の日常の声を聞き取り、新たな校歌のイメージを膨らませた。

　通信制課程卒業式の終了後、半﨑さんが登壇。元紺谷校長は“誠実に生きていたら誠実な人に出会える”“真剣に生きてさえいれば、真剣な人に出会える”という半﨑さんの言葉を紹介し「皆さんのことを思いながら、詞を紡いでくれた。半﨑さんが作り出す旋律は、私たちに希望と勇気を与えてくれる」と謝辞を述べた。

　半﨑さんは、生徒たちとの交流を通して「自分自身を変えるのではなく、自分が自分であるために学ぶ皆さんの強い意志を感じた」と振り返った。友人や教師との出会い、家族や地域の支え、全道の協力校を思い浮かべながら作り上げたことを明かし「新たな一歩を踏み出す皆さんに贈ります」と述べ、新たな校歌「朋よ」を披露した。

　歌詞には「高き志と繋ぎ合わせた夢」「語り合った朋よ　一筋の希望となれ」「青き風の中で磨いた一瞬は　いつの日か誰かの　一条の光となる」など、生徒たちの思いが存分に盛り込まれた。通信制課程卒業生や保護者ら約８００人は、目に涙を浮かべながら、半﨑さんの歌声に酔いしれた。

　生徒会長の坪真人さん（３年）は「これまでの校歌のイメージは“力強さ”だったけれど、私たちの思いがこもった歌を作ってくれた。何より一番に輝く歌になった」と喜びを語った。

(学校 2023-03-22付)