福島商業高　「新潮学舎」完成　若者が交流できる場に　学生寮、研修施設として

（学校 2023-03-29付）

宿泊者や生徒が交流できるコミュニティラウンジ

　【函館発】福島商業高校（太田和浩校長）の学生寮を兼ねた町青少年交流センター「新潮学舎」のオープニングセレモニーおよび完成内覧会が２２日、行われた。教育関係者をはじめとした約５０人が来賓として参加し、完成を祝った。福島町教委の小野寺則之教育長は「高校生だけではなく、若者が交流できる場として地域の活性化にもつながれば」と期待を込めた。

　施設は、福島商業高の生徒が学生寮として使用する２４部屋の個室を設置。男女比を調整できるよう、可動式の壁で仕切る使用となっているほか、女子生徒も安心して入寮できるようカードキーによるセキュリティーを備えている。

　また、移住体験や観光を目的に訪れた人が宿泊できるレストルーム４部屋を完備。就業体験や大学生のフィールドワークなど研修施設としての役割も担っている。

　オープニングセレモニーには、鳴海清春福島町長や渡島教育局の柴田亨局長らが出席し、テープカットで完成を祝った。

　施設内のコミュニティラウンジには、現在函館市内で創作活動を行っており、マスメディアや美術商から高い評価を得ている今金町出身の藤倉朱里さんの絵画が飾られている。

　参加者は施設内で藤倉さんのスピーチや寄贈作品の紹介に耳を傾けるとともに、福島商業高で寮生活を送る生徒が過ごす個室や食堂などを内覧。同校で次年度からＩＴ人材の育成を目指し、プログラミング学習やドローン操縦の国家資格取得に力を入れていくことなどを踏まえ、ドローンサッカーのデモンストレーションが行われたほか、食堂で焼きたてのパンが振る舞われた。

　セレモニー後は地域住民や福島商業高の生徒を対象とした完成内覧会を実施。

　小野寺教育長は「衣食住のある施設の整備によって、交流人口創出に向けた基盤を整えることができた。福島商業高の存続に向け、道と町、学校が連携を深め、生徒が学んでみたいと思える教育課程の編成に取り組むとともに、町の魅力発信にもつなげていきたい」と期待を寄せた。

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女子生徒も安心して過ごせるようセキュリティーを完備した

(学校 2023-03-29付)