北大 小学生対象にこども研究所　医学の楽しさ体感　細胞や体の仕組み学ぶ

（札幌市 2023-04-05付）

細胞培養の手順について説明を受けた

　北海道大学遺伝子病制御研究所は３月２９、３０日の２日間、小学生に大学での医学研究を体験してもらうイベント「北大こども研究所」を開いた。白衣を身に着けた子どもたちが、大学教授の講義を受けたり、実験に挑戦したりして、細胞や体の仕組みなどについて学んだ。

　北大こども研究所は、大学での研究に触れて医学の楽しさを体感してもらおうと、平成２９年に開設したもの。今回は道内外の小学３～６年生３６人が参加。「基礎医学研究」をテーマに細胞や体の仕組みなどを学んだ。

　はじめに、４人の教授がそれぞれの専門分野について講義した。免疫学が専門の髙岡晃教教授は「なぜからだはウイルスをやっつけることができるのか？」と題して、自然免疫と獲得免疫の違いなどについて説明した。

　このあと研究室を見学し、顕微鏡を使って血液中の免疫細胞を観察したほか、肺がんや白血病の細胞を培養する体験に取り組んだ＝写真＝。

　また、２９日に開かれていた学会の一部にも参加し、実際の雰囲気を味わった。

　小学４年生の児童は「本で読んだ経験があることを実際に自分の目で見ることができて、良い経験になった」と話した。

　最後に、髙岡教授が一人ひとりに子ども研究員認定書を手渡し「これからもいろいろなことに挑戦して、面白いと感じることを見つけて。みんなの可能性につながる」と呼びかけた。

(札幌市 2023-04-05付)