札幌市教委　研修履歴シート作成　見通し持ち主体的受講を　札教研事業や講師実績等記録可

（札幌市 2023-04-05付）

　札幌市教委は、教員免許更新制度の発展的解消に伴う研修履歴の作成と対話に基づく受講奨励の内容をまとめた。研修履歴シートには、受講した研修等に加え、札幌市教育研究推進事業（札教研事業）の参加や、講師としての実績など幅広い学びを記録可能。期首・期末面談で活用し、各教員の見通しを持った主体的な研修受講につなげていく方針だ。４月下旬に各園・学校への通知を予定している。

　昨年の教特法改正による教員免許更新制度の発展的解消に伴い、各教員の研修履歴の作成、対話に基づく受講奨励に関する規定が新たに整備された。

　市教委は、この仕組みを通して、各教員の見通しを持った主体的な研修受講につながるよう期待。４月の施行に合わせて体制を整備した。

　市教委が作成した研修履歴シートは、職務研修と自主研修の欄に分かれており、既存の研修はプルダウン選択、その他の研修は直接入力する形式となっている。

　研修履歴作成の対象は、園長・校長、副校長、教頭、主幹教諭、教諭、常勤講師、養護教諭、栄養教諭。臨時的任用教諭、再任用教諭も対象とするが、任期等の都合によって記録が困難な場合は任意としている。また、休職、休業によって人事評価期間に勤務した実績がない教職員は対象から外している。

　記録する主な内容・範囲は、教員育成指標において重点とする観点、受講年度および研修名など。

　このほか、札教研事業・教科別研究協議会における参加状況等、教職員が自主的に参加した研修、講師等（研究発表、授業者、運営者）としての実績も記録が可能としている。

　こうした教職員の幅広い学びを蓄積することで、単なる受講歴ではなく、個々の教職員の研修を通した経験や学びを広く可視化できるようにする。

　作成した研修履歴は、期首・期末面談で活用し対話に基づく受講奨励を行う。期首面談では自らの職能開発のニーズとその目標設定、期末面談では学びの成果や課題の振り返りなどを想定している。

　４月下旬にガイドライン、Ｑ＆Ａと合わせて各園・学校に通知する予定。

(札幌市 2023-04-05付)