札幌市教委　ＣＳ導入へ基本計画素案　５～６月ごろにも提示　５年度内の策定目指す

（札幌市 2023-04-04付）

　札幌市教委は、コミュニティ・スクール（ＣＳ）の導入に向けた基本計画の素案について、５、６月ごろに開催予定の第３回札幌らしいＣＳ検討会議に先立って示す考えだ。３月３０日に開催した第２回会議で明らかにしたもの。先進地視察の内容などを踏まえた市教委の考え方を提示した上で、第３回、第４回会議で検討委員と協議する予定。５年度内の計画策定を目指す。

　市教委は、小中一貫した教育の一層の充実などにつなげるため４年度からＣＳの導入に向けた検討を開始。昨年１２月に開かれた札幌らしいＣＳの在り方検討委員会を設置したほか、市の５年度当初予算に導入に向けた基本計画の策定を新たに盛り込むなど、体制の整備を進めている。

　昨年１２月に開かれた検討委員会の初会合で、市教委が目指すＣＳの基本的な考え方として①小中一貫した教育のパートナー校単位で、育てたい子ども像を地域、保護者も交えて整理できる場とし、子ども育成に関係する人たちが育成の方向性を共有する②学校を核として地域の人々の参画や地域の特色を生かした事業等を展開することで、地域全体で将来を担う子どもたちを育成する③子どもの意見についても学校運営に反映させる④将来的に学校を核としたまちづくりの充実を目指す―の４点を示した。

　ＣＳの具体的な取組についてイメージをつかむため、検討委員は１、２月にかけて、東京都品川区、埼玉県さいたま市、東京都三鷹市、岡山県岡山市、小樽市、和歌山県の先進地６ヵ所を視察。

　市教委は第２回会議で視察内容について振り返り「熟議」「委員の人選」「校長のリーダーシップ」「時間をかけてＣＳを育てるという意識」が重要になると報告した。

　また、市教委が行う支援として、研修の実施、コーディネーターの配置、導入や運営に関する相談体制の充実などが考えられるとした。

　視察内容などを踏まえて市教委としての考え方を整理し、第３回会議開催前に基本計画の素案として提示する考え。５、６月ごろにかけて第３回、第４回会議を開催し、検討委員の意見を反映させていく。

(札幌市 2023-04-04付)