占冠村　５年度教育行政執行方針　部活動地域移行を検討　各団体、近隣自治体と連携

（市町村 2023-04-06付）

多田淳史教育長

　【旭川発】占冠村教委の多田淳史教育長は５年度教育行政執行方針で、部活動の地域移行に関し、村内各団体、近隣自治体と連携を図りながら、村の抱える課題や地域の実情、意向等を踏まえた検討をしていく意向を示した。また、米国アスペン市との姉妹都市提携記念行事を機に国際理解教育の認識を高めるとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育の充実】

▼学力向上の推進

　学校においては、教員の専門性と実践的指導力を高め、児童生徒が主体となり学び合う授業を構築できるように、授業改善のための各種研修会、研究会等への積極的な参加を促しながら、教員の資質・能力の向上に努める。

　全国学力・学習状況調査の結果の把握と分析を進め、指導方法・授業の工夫改善に努める。

　家庭においては、家庭学習の習慣化、定着化に向けて、タブレット端末やデジタル教材を積極的に活用するとともに、公設塾ステップアップサポートゼミによる放課後学習支援を継続し、学習習慣の定着化を図りながら、学校・家庭・地域が一体となった、学力向上の取組を進めていく。

▼豊かな心と健やかな体を育む教育の推進

　地域の自然、文化財、産業や人材などの教育資源を積極的に活用した、ふるさと教育を推進していく。

　全国体力・運動能力等調査結果の分析と実態把握に基づいた体力向上活動支援、保護者や学校保健委員会と連携した基本的な生活習慣の定着と食育の充実など健康教育を推進する。

　部活動の地域移行に関しては、地域の持続可能で多様な環境の一体的な整備によって、地域事情に応じた活動の最適化を図り、体験格差を解消するため、道の推進計画などに基づき、村内各団体、近隣自治体と連携を図りながら、村の抱える課題や地域の実情、意向等を踏まえた検討をしていく。

▼情報活用能力の育成と国際理解教育の推進

　学習者用デジタル教科の導入などによって、ＩＣＴ活用能力の育成や教育の質の向上に取り組んでいく。

　国際理解教育については、本年度実施される、アスペン市との姉妹都市提携記念行事を機にその認識を高めるとともに、小・中学校の英語連携において中学校英語教諭と外国語指導助手の協力体制を構築しながら、小・中学校における外国語活動および外国語科の指導の充実を図り、国際理解教育を推進していく。

▼義務教育学校・小中一貫校の充実

　義務教育学校「トマム学校」は、義務教育９年間の学びの連続性・系統性に基づいた学校運営を実施しながら、家庭、地域との信頼関係を深め、地域資源を活用したより深い教育に取り組んでいく。

　小中一貫校として取組を進めている占冠中央小学校と占冠中学校は、専門的な指導による教科の連続性と、質の高い授業を行うための相互乗り入れによる小中連携を継続し、教員相互の共通理解を一層深めるため、その取組を支援していく。

▼特別支援教育の充実

　特別支援教育支援員の適切な配置によって、引き続き一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導・支援を行うとともに、医療・福祉等の関係機関との連携によって、就学前からの継続的な教育支援に努めていく。

(市町村 2023-04-06付)