中富良野町５年度教育行政執行方針　小・中の学習規律統一　部活動地域移行で協議へ

（市町村 2023-04-14付）

鈴木晶教育長

　【旭川発】中富良野町教委の鈴木晶教育長は５年度教育行政執行方針において、小学校と中学校の教育課程交流や学習規律統一などを協議していく考えを示した。部活動の地域移行については、地域の実情や生徒のニーズなどを踏まえて検討を進めていく。また、宇文小学校の本年度内閉校を表明した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

　中富良野小学校・中富良野中学校の改築については、実施設計業務が完了予定。本年度は改築工事等を実施する。

　また、新しい学校の目指す姿として、義務教育９年間を一まとまりとして捉え、指導の一貫性や学びの系統性を重視した施設一体型義務教育学校導入に向けて、未来につながる学校づくりを進める。

　今後も改築工事の進捗状況、義務教育学校に向けた取組などについて、新たな検討委員会、各学校、各コミュニティ・スクールなどを通じて情報共有を図り協議・検討していく。

　宇文小学校については、小規模校の特性を生かした教育活動に努めてきたが、今後児童数の維持が見込めないことから５年度をもって閉校することとした。そのための所要の準備に当たっていく。

　奨学資金返還支援事業については、新たな奨学金返還支援として地域産業の担い手となる若者の人材確保を図るため、町内に定住する人が就学のために貸与を受けた奨学金の返還を支援する。

　デジタル学習端末購入費支援事業については、高校の授業で使用するパソコン等端末の購入を支援する。

　部活動の地域移行については、地域の実情、生徒のニーズや地域の意向を踏まえて協議・検討を進める。

　学校経営の充実について、コミュニティ・スクールによって各学校に設置された学校運営協議会において、保護者や地域住民が教育活動に参画する「地域と共にある学校づくり」を図る。

　校長会・教頭会を中心に、小学校から中学校への連続した学びが確かなものとなるよう、教育課程の交流や学習規律の統一などを協議・検討する。

　学校施設の整備では、本年度は中富良野小、旭中小学校、西中小学校、宇文小、中富良野中のＡＥＤの更新を図るとともに、教育教材等の充実に努める。

　維持・営繕関係では防災設備修繕などを行い、教育環境整備と安全な学校施設整備を進める。

▼社会教育

　放課後の学習活動をねらいとした放課後子ども教室では、留守家庭児童クラブや児童館との連携事業を拡充するほか、事業を担うボランティア指導者の育成・確保に努める。

　策定中の「第４次なかふらの町読書活動推進計画」に基づき、幼児期から読書に親しみ、読書習慣を形成するよう、引き続き学校での朝読、家庭での家読（うちどく）を推進していく。

(市町村 2023-04-14付)