安平町5年度教育行政執行方針 学校を核とした地域へ 追分高支援の充実を(市町村 2023-04-14付)
種田直章教育長
【苫小牧発】安平町教委の種田直章教育長は、町議会定例会で5年度の教育行政執行方針を説明した。地域学校協働本部の設置や、学校を核とした地域づくりを進める地域プロジェクトマネージャー(LPM)を配置し、学校と地域の連携・協働体制の構築を進めていく考えを示した。
また、追分高校への支援について「希望する生徒、教職員に学校給食を提供する」「町内外を問わずJRを利用して通学する全ての生徒に対して定期券購入に係る費用を全額補助する」などとした。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼はじめに
昨年10月末で早来地区における学校建設が竣工した。早来小学校と早来中学校の子どもたちは、3学期の始業式となった1月16日に新校舎での生活を開始することができた。4月には安平小学校、遠浅小学校の子どもたちも加わって早来学園が開校し、義務教育学校としての歴史が始まる。
平成30年度から小中一貫教育に取り組んでいる追分小学校、追分中学校とともに9年間の系統性・連続性に配慮した教育課程の編成・実施に努めながら安平町の学校教育のさらなる充実を目指していく。
▼就学前教育・保育、子育て支援の充実
「子どもにやさしいまちづくり事業(CFCI)」の実践自治体として、子どもの社会参画を保障する活動の機会を一層充実できるよう努めていく。特に「あびら教育プラン」を主軸として子どもたちの思いを形にできるよう進めていく。
▼学校教育の充実
▽授業改善の推進による教員の授業力の向上
教員の授業改善および授業力のさらなる向上を目指し「安平町ハンドブック“主体的・対話的で深い学び”の実現~実現する子どもの姿をイメージした授業づくり」の活用によってピクトグラムを意識した授業の組み立てについて指導助言に努めていく。
▽「社会に開かれた教育課程」の充実
地域の方々を講師に招いての体験的な学習や、地元の企業や事業所と連携して実施しているキャリア教育は、町の教育の特長であり、今後も児童生徒が地域の魅力に触れながら学べる機会を設定していく。
さらに、地域学校協働本部を立ち上げ、学校運営協議会と連携しながら学校を核とした地域づくりを進めるため、地域プロジェクトマネージャー(LPM)を配置し学校と地域の連携・協働体制の構築を進める。
▽小中一貫教育の充実
9年間の系統性・連続性に配慮した教育課程の適切な編成・実施に関することをはじめとして、参考にしたい事例についての研修および自校への導入の検討について有効と判断した学校への視察研修等の機会の充実に努めていく。
▽特別支援教育の充実
町教育支援委員会については、答申のみを目的とした組織ではなく、必要な情報の共有や貴重な研修の機会として機能させることで、各校におけるより適切な指導と支援につながるよう努めていく。
また、通常学級と特別支援学級の児童生徒が交流・共同学習に取り組む機会を充実することで、全ての教師が障がいに関する知識や配慮等についての正しい理解と認識を深め、障がいのある児童生徒に対する組織的な対応力を高めるとともに、児童生徒の相互理解につながるようインクルーシブ教育を推進していく。
▽学校における働き方改革の推進
校務支援システムの導入で、教職員が本務に専念できる時間が確保され、児童生徒への教育がさらに高められるよう努めていく。
また、中学校の部活動については、引き続き部活動指導員の配置を促し、教員の負担軽減に努めていく。
加えて、休日の部活動の地域への移行を7年度末までに実現できるよう受け皿である総合型地域スポーツクラブ等の理解・協力をお願いしながら進めていく。
▼追分高校への支援の充実
▽町としての新たな支援
希望する生徒、教職員に対し学校給食を提供する。また、町内外を問わずJRを利用して通学する全ての生徒に対して定期券購入に係る費用を全額補助する。
さらに、生徒1人に対して1台配置するタブレットについては同じ機種の端末を供与することで、生徒・教員共に授業に取り組みやすい環境を整える。
▽町として継続する支援
生徒が自身の興味・関心に応じて学習できる環境を整え、高校の魅力化に寄与することを目的に進めている学社融合による選択教科への講師の派遣を行う。
また、就学に係る費用の援助、奨学金の貸し付け・給付、各種検定・資格取得に係る検定料の半額補助、全道・全国大会等への遠征費等の補助を行っていく。
(市町村 2023-04-14付)
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