渡島局　指導主事訪問等で活用へ　共通共有シートを作成　成果検証項目や取組など設定

（道・道教委 2023-04-21付）

渡島局・指導主事訪問等で活用（クリックすると拡大表示されます）

　【函館発】渡島教育局は、管内小・中学校の授業改善を支援する共通共有シート「学力向上Ｓｉｇｎ　ｐｏｓｔ」を本年度新たに作成した。シートには、全国学力・学習状況調査結果等をもとにした現状把握および背景、改善に向けた具体的な取組、成果検証の項目を設定。指導主事学校訪問における指導助言とＥＢＥ（Ｅｖｉｄｅｎｃｅ　ｂａｓｅｄ　Ｅｄｕｃａｔｉｏｎ）協議会での研究協議を往還することで、各校が授業改善に向けて正しいＰＤＣＡサイクルが図られるよう支援する考え。取組は本年度から３ヵ年計画で進めていく。

　学力向上に関する研修事業等と学校教育指導訪問を一体的に結び付けることで、年間を通して管内小・中学校の指導工夫改善に向けた取組をサポートしようと企画。全校共通のシートで①現状把握②背景③具体的な取組④成果検証―の４項目を明記している。

　各校で記入する具体的な内容として①では、各校が目指す子どもの姿に基づき、各教科等で育成を目指す資質・能力を本年度の全国学力・学習状況調査結果から現状を把握。②で学年や各教科、経年変化、地域の実態など現状を取り巻く背景を整理し、③で具体的なアプローチを学校全体で共有するとともに、教育課程や授業実践に生かすための方策などを挙げる。

　シートは学期ごとに年２回実施する指導主事の学校教育指導訪問と、前年度まで実施していた組織力強化会議の後継事業として本年度からスタートするＥＢＥ協議会（年３回）で活用する。学校訪問では指導主事と授業改善に関する協議を通して工夫改善のポイントを確認。ＥＢＥ協議会では、各校の取組について交流・協議するとともに、好事例については同会で共有。自校の実践に生かすことができる構成を計画している。

　渡島局は現在、６月８日に実施する第１回ＥＢＥ協議会までに①、②を整理するよう各校に呼びかけている。準備に向け、学校の希望に応じて５月８～３１日までの期間中、主幹教諭や教務主任、校内研修担当者などを対象としたオンラインサポートを計画。各校の現状を取り巻く背景の整理や学力向上に関する今後の取組の方向性について相談に応じるとともに、協議を行う方針。

(道・道教委 2023-04-21付)