道教委　高校進路指導対策会議　早期離職防止など協議　講演や分科会で１９０人研鑚

（道・道教委 2023-04-24付）

高校進路指導対策会議

　道教委は２０日、高校進路指導対策会議をオンラインで開催した＝写真＝。神戸大学大学院経営学研究科の忽那憲治教授がアントレプレナーシップ（起業家教育）をテーマに講演したほか、進学・就職・特別支援の３分科会でキャリア教育や早期離職の防止方策などを協議。公立・私立高校の進路指導担当教員や就職支援教員ら約１９０人が参加し、進路指導の一層の充実に向け理解を深めた。

　開会あいさつに続き神戸大学大学院経営学研究科の忽那教授が「地方創生に資するアントレプレナーシップ（起業家精神）の育成」と題して講演。諸外国と比べＧＤＰや給与水準が低下しているわが国の実態を踏まえイノベーションや起業家教育の重要性を強調し、質問力、観察力、ネットワーク力などの「行動的スキル」や異なるアイデアや経験を関連付け解決策を生み出す「関連付け思考」の重要性を説いた。

　つぎにＮＰＯ法人道レインボー・リソースセンターＬ―ｐｏｒｔの中谷衣里代表理事が「多様な性を生きる一人ひとりが安心して暮らせる社会に向けて」と題し、性に関する進路指導上の課題・解決の方策を説明。

　進学・就職・特別支援の３分科会では進路・就労サポートや障がい者の就労支援の説明を行い、進路指導における効果的な事例を発表・共有した。

　最後にグループ協議を実施。インターンシップの前後で生徒が大きく変容した学校が多いことから職業体験の有効性をあらためて確認した。早期離職の防止に向けては、生徒自身の主体性や自己理解を深める機会の重要性が指摘され、生活習慣に課題のある生徒ほど離職率が高い傾向にあることも報告された。

(道・道教委 2023-04-24付)