北斗高等支援　３月卒の坂本さん　２級合格　学校歴代初　ビルクリーニング技能検定　

（学校 2023-04-28付）

２級に合格した坂本さん（前列中央）と３級に合格した在校生ら

　【函館発】ことし３月に北斗高等支援学校（澤田崇史校長）を卒業した坂本光さんが、全国ビルメンテナンス協会主催のビルクリーニング技能検定２級に合格した。専門的な知識が求められる２級の合格者は、同校歴代初の快挙。社会人となり福祉・介護施設で清掃業に携わる坂本さんは「自信を持って仕事ができそう」と喜びを語った。３級には卒業生を含む７人が合格した。

　検定はビルの環境を快適に保つ清掃のスペシャリストになるため、技能士の称号を得る試験。受験資格が不問の３級に対し、２級では実務経験が２年以上、または普通職業訓練で７００時間以上を終了し、１年以上の実務経験を有する者などの要件が定められている。

　２、３級いずれも学科と実技試験が必須で、２級では繊維床の染み取り作業など、より高度な技術が求められるほか、洗剤の希釈率や季節に応じた清掃を問う実技のペーパーテストもある。

　４年度の試験で見事２級に合格した坂本さんは、教職員が作成した過去問題の模擬試験や、週２回行うトイレ掃除や窓拭きなどの実技学習に意欲的に取り組んできた。同校初の２級挑戦者として「過去に３級を取得し、より上を目指したいと思った」と当時の心境を振り返った。

　当日、学科試験には不安を感じていたものの、実技試験は自信を持って取り組めたそう。「３月に合格の知らせを聞いた際は、ほっとした。自信を持って仕事ができそう」と笑顔を見せた。

　学習を支援してきた教職員は坂本さんについて「作業が丁寧で技術レベルが高い。一度教えたことをすぐに実践できて、吸収力もある」とたたえる。今春から、福祉・介護施設で従事している坂本さんは「先輩職員の作業スピードが速くて丁寧。検定取得を生かし、少しでもみんなに近づけるよう頑張りたい」と意欲を示した。

　同校では、１年生から同検定の３級に任意で挑戦できる環境を整備。４年度は卒業生を含む７人が３級の合格証を手にした。

(学校 2023-04-28付)