文科省　高校改革推進事業　岩見沢東高が指定校に　新学科設置へ検討開始

（学校 2023-05-01付）

　【岩見沢発】岩見沢東高校（渡辺淳一校長）は、文部科学省の新時代に対応した高校改革推進事業（普通科改革支援事業）の採択を受け、本年度から新学科の設置に向けた検討等を行う高校として指定された。同事業における道内指定校は釧路湖陵高校、大樹高校に次ぐ３校目。岩見沢東高では異なる学問分野を融合して探究活動を行う「学際領域に関する学科」の設置に向けた検討等を行い、特色・魅力ある高校づくりに向けた教育活動を展開する。

　多様な生徒や地域に応じた高校の特色化・魅力化、教科等横断的な学習の推進による資質・能力の育成を図るため、４年度から普通教育を主とする学科として「学際領域に関する学科」「地域社会に関する学科」「その他特色・魅力ある学びに重点的に取り組む学科」の設置が可能となった。

　同事業は、これら新学科設置に向けて検討する高校等を指定し、特色化・魅力化を実現するカリキュラムの開発や実施体制の開発など普通科改革の実現に資する先進的な取組に関する調査研究に取り組むことで、新しい時代における高校改革の一層の推進を目指すもの。事業期間は３年間としている。

　事業初年度となった４年度においては全国の高校２０校が採択。このうち釧路湖陵高では大学入試改革に対応した進学型の新しい普通科設置に向けて準備を進めており、大樹高は、普通科地域社会学科（仮称）を設置するため、新学科の趣旨を踏まえた教育プログラムの作成に取り組んでいる。

　いずれも６年度の新学科設置を目指しており、地域住民や中学生への説明会を開催するなど新学科の周知を図っている。

　５年度は全国で９校が指定を受け、道内からは唯一岩見沢東高が採択となった。同校はＳＤＧｓの実現やＳｏｃｉｅｔｙ５・０の到来に伴う諸課題に対応するため、学際的・複合的な学問分野や新たな学問領域に即した最先端の特色・魅力ある学びに重点的に取り組む「学際領域に関する学科」の設置に向けた検討等を行う。

　普通科における教科・科目に加えて学校独自で設定する探究科目を含めた各教科や科目と総合的な探究の時間を往還する学習を行い、諸課題の解決に取り組む。

　今後、校内に校内委員会、検討会議、プロジェクトチームなどを設置して、カリキュラムや教育方法の開発に着手。関係機関との連携・協力体制を構築して事業を推進する見通しとなっている。

(学校 2023-05-01付)