研修履歴の記録開始へ道教委　学校用手引を作成・周知　記録用データの提供始まる

（道・道教委 2023-05-09付）

　道教委は教員等の研修履歴の記録の手引（道立学校版・市町村立学校版）を新たに作成した。研修履歴の作成・活用の１年間の流れを一覧化したほか、記録様式の記載方法や入力内容を例示している。教員等が記録する共通記録様式の電子データの提供も開始し、新しい研修制度の円滑な実施を呼びかけている。

　教員免許更新制の発展的解消に伴い５年度から研修履歴の作成と資質向上に関する指導助言を行う新たな研修制度が開始となった。道教委はことし３月に北海道における教員育成指標を改訂して教員育成の考えを明記したほか、５年度の北海道教職員研修計画では記録する研修の範囲など新制度の基本的な内容をまとめている。

　手引は４月下旬に作成し、受講奨励の基本的な実施方法とともに関係者に通知した。道立学校版・市町村立学校版の２種類を作成し、研修履歴の記録の作成・集約、対話に基づく受講奨励、記録提出の１年間の流れを前期・後期別に示した。教員の記録用の電子ファイルは５月中旬をめどに学校管理職から教員に配布し、校内研修や自己研鑚など資質向上の学びについて記録が必要と認める研修を入力して提出させる。

　道教委が記録者となる研修は年に２回（前期８月、後期１月）管理職に提供する。

　研修履歴の記録様式（エクセルファイル）は、記録者となる道教委・市町村教委・教員用の３様式。教員用は研修の主催者、年月日、実施方法（集合、オンラインなど）のほか、必要であれば研修の内容やテーマを入力する。

　入力したファイルはマクロ機能によって一括処理し、閲覧用ファイルに集約する。教員等による閲覧が必要な場合、個人別にデータを示すことも可能だが、個人情報の保護に配慮を求める。記録用の電子データの使用は本年度限りで、６年度をめどに国が整備する履歴記録システムに移行する予定としている。

(道・道教委 2023-05-09付)