高校配置計画地域別検討協〈胆振〉　西学区・特色ある高校の支援を　東学区・小規模校の特色生かし

（道・道教委 2023-05-08付）

胆振西学区の様子

　【室蘭発】道教委は４月１９日、公立高校配置計画地域別検討会（胆振西学区）をオンライン開催した。学区内の教育関係者約４０人が参加。９～１２年度までに学区全体で２～３学級に相当する中学卒業者減となる見通しなどを示した。参加者からは地域の特色ある高校に対する支援や、地域の高校の存続を求める声が上がった。

　冒頭、針ヶ谷一義胆振教育局長があいさつ。「各学区の実情や課題について意見交換を図り、活力のある高校づくりを目指していきたい」と述べた。

　続いて、道教委高校教育課の担当者が本年度の胆振西学区における中卒者の推移などを説明。

　中学者数の増減に対応した高校配置の在り方として「８年度の検討に当たっては学区全体で３１人の中卒者数の減が見込まれ、市町ごとの中卒者数の状況なども考慮した検討が必要」とした。

　９年度以降について「１２年度までに学区全体で１５３人、特に１１年度は最も学校・学級が多い室蘭市を中心に、周辺市を含め中卒者数が９４人と大幅な減少が見込まれると説明。対応について「欠員の状況、学校、学科の配置状況などを考慮し、再編整備を含めた配置の在り方を検討する必要がある」と伝えた。

　参加者からは「農業高校など地域の特色ある高校にさらなる支援を」「地域に高校がなくなってしまうのは地域の存続に関わる」などの意見が上がった。

◆１２年度までに２～３学級減〈胆振東〉

　道教委は４月１９日、公立高校配置計画地域別検討協議会（胆振東学区）を開催した。学区内の教育関係者約３０人が参加。１２年度までに２～３学級に相当する中学校卒業者減となる見通しなどを示した。参会者からは「小規模校だからこそできる特色がある」などとの意見が上がった。

　冒頭、胆振教育局の針ヶ谷一義局長によるあいさつに続いて道教委高校教育課の担当者が中卒者の推移などを説明した。

　学区内の現状と課題として「８年度の定員調整等の検討に当たっては４２人の中卒者数の減のほか、市町ごとの状況や地元からの進学状況なども考慮した検討が必要」と伝えた。

　「９年度から１２年度までに学区全体で１６３人の中卒者数の減が見込まれ、苫小牧市では１０年度に３６人、１２年度に９３人と大幅な減が見込まれる」と伝え「これまでの定員調整の状況、学校・学科の配置状況などを考慮し、苫小牧市内および周辺町で再編整備を含めた配置の在り方の検討が必要」とした。

　参加者からは「小規模校だからこそできる特色がある」「全ての学校を生徒たちは必要としている」との声が上がった。

(道・道教委 2023-05-08付)