2地区で高校配置計画地域別検討協 通学可能圏域 具体を検討して 家庭負担、子のニーズ考慮を〈十勝〉(道・道教委 2023-05-01付)
高校配置計画地域別検討協議会・十勝
【帯広発】道教委は4月26日、第1回公立高校配置計画地域別検討協議会(十勝学区)を開いた。十勝学区においては、8年度に31人、9~12年度にかけて238人と、大幅な中卒者数の減少が見込まれることを説明。オンラインを含め120人が参加し、家庭の負担を考慮した通学可能圏域の具体の検討や、子どものニーズに対応した計画策定を求める声が上がった。
十勝教育局の新山知邦局長は開会に当たり、中卒者減少による高校の小規模化など、本道の課題に触れ「特色ある高校づくりや高校配置については、教育水準を維持し、活力ある協議活動を展開する観点に立って進めていきたい」などと伝え、忌憚のない意見を求めた。
高校教育課が学区別検討事項を説明。8年度の中卒者数は0~1学級に相当する31人の減少が見込まれるため、市町村ごとの中卒者数の状況なども考慮した定員調整等の検討が必要とした。
9~12年度においては、4年間で4~5学級に相当する238人の中卒者減が予想される。「定員調整の状況、学校・学科の配置状況などを考慮した上での、帯広市内および周辺町において再編整備を含めた公立高校全体での配置の在り方」「欠員が40人以上生じている学校について、定員を含む学科構成の在り方」を検討する必要性を示した。
また、地域連携校の諸条件に当てはまる学校に関しては、制度導入によって遠隔システムを活用した教育環境の充実や、地域連携による高校の魅力化などによって存続を図る手だても伝えた。
協議に移り、大樹町教委は通学可能圏域の具体を質問。道教委担当者は、1時間以内を基本とし、実情に応じた対応を呼びかけた。回答に対し、町教委は「圏域が広いと通学費など家庭の負担も増える」とし、大樹高校の新学科設置に向けて町として支援を進めるため、適時の情報提供を求めた。
前年度から地域連携校となった本別高校に関して、本別町教委は、遠隔授業による習熟度別学習や、連携校の帯広柏葉高校の協力で得た学びの機会によって、生徒の学習意欲に成果が上がっていることを説明。地域連携校の取組を「地元の高校に目を向けてもらう大きな要因」とし、保護者や小中学生などに向けた周知に注力する意向を示した。
「これからの高校づくりに関する指針」(改定版)に関する説明後の協議では、都市部の大学生らと交流する機会の設定や、地域コーディネーターの配置などを求める声が上がった。
傍聴席からは「中学生から高校進学に対する思いを集約するアンケート調査等の実施によって、子どものニーズに応じた公立高校配置計画の策定を」などと発案された。
(道・道教委 2023-05-01付)
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