長沼町　５年度教育行政執行方針　義務教育学校　施設一体型設置へ　新時代の教育実現目指し

（市町村 2023-05-26付）

間嶋教育長

　【岩見沢発】長沼町教委の間嶋勉教育長は、第１回定例町議会で５年度教育行政執行方針を説明した。教育的成果が期待できる施設一体型義務教育学校の設置を予定。新しい時代にふさわしい教育が実現可能となる学校づくりを町民各層の意見を集約しながら目指していくとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

▽小中一貫教育の推進

　前年度から取り組み始めた本町独自の「長沼ふるさと学」については、地域素材を扱う学習として充実させ、伝統・文化や最先端、地域の課題を長沼町から学ぶとともに、究極の学びの技能である自らの問いを立てられる人材育成に取り組みながら、小・中学校の教育が協働した授業改善や乗り入れ授業、教育課程の接続強化を推進し、義務教育９年間の子どもの成長の姿を見据え、中学卒業後の子どもの姿に責任を持つ教育に取り組む。

　また、新しい学校建設に向けては、本町の義務教育のさらなる質の向上と充実に向けて、これまで推進してきた小中一貫教育の進捗状況に加え、小学校高学年の教科担任制、９年間継続した子どもに対するまなざしによる効果的な生徒指導など、小・中学校教職員がますます協働しやすくなり、指導の面でさらに教育的成果が期待できる、施設一体型義務教育学校の設置が最良の選択と判断しており、新しい時代にふさわしい教育が実現可能となる学校づくりを町民各層の意見を集約しながら目指す。

▽ＩＣＴ活用による学びの質の向上

　児童生徒のタブレットの家庭への持ち帰りやＩＣＴ活用の教員研修を推進し、全ての教員が学習アプリ等を効果的に用い、学びの質の向上を目指すとともに、学校・家庭を問わず、いつでもどこでも学習できる個別最適な学びと協働的な学びを一体的に実現する。

▽教員の授業改善による学力の向上

　学習のねらいを明確にし、９年間の見通しを持って学ぶことのできる学習過程や授業スタイルなど、小・中学校で学習規律を統一し、さらには先進地視察等を土台に本町の実態に合った事業推進や指導方法の在り方、施設・設備面を検討し、子どもが学びに向かう環境の整備や実りある新校舎建設につなげる。

▽子どもたちの学びを支える教育の推進

　学びの連続性という観点から小中高連携も積極的に進める。町立学校長会議への長沼高校長のオブザーバー参加や長沼高校生徒への資格取得補助など、学校と調整しながら、今後も支援策について検討する。

▼社会教育

▽生涯各期の学習機会の充実

　家庭教育では子ども育成課と連携し、主に児童センターを活用した事業展開を、青少年教育では、地域学校協働活動本部の主事業となる学校支援事業、放課後子ども教室、土曜日の学習支援活動を核として、子どもたちの学習機会の充実に努める。

▽学校・家庭・地域が連携した子どもの健全育成

　地域学校協働活動本部は、学校支援事業および放課後子ども教室等を核として、地域と学校が連携・協働できるよう仕組みづくりをさらに促進。より多くの各種事業にボランティアを発掘し、各種事業に参画することで地域学校協働活動本部の果たす役割を最大限に活用できるよう努める。

(市町村 2023-05-26付)