施設一体型義務教育学校９年度開校へ　４・３・２期制を導入　長沼町　独自に学級編制基準

（市町村 2023-06-02付）

　【岩見沢発】長沼町は、施設一体型義務教育学校の設置に向けた準備を進めている。９年間を見通した教育活動に向けて、基礎期・充実期・発展期の４・３・２制を導入。学級編制においては町独自基準を設定する考えで、小学１～４年生を３０人、小学５・６年生および中学１年生を３５人、中学２・３年生を４０人とする。本年度は基本設計に着手し、６年度の実施設計を経て、７年度から２ヵ年で整備。９年４月の開校を目指す。

　町は、２年４月の小学校統合を経て、小学校１校、中学校１校で施設分離型の小中一貫教育の取組を実施。校舎の老朽化、将来的な人口減少に伴う児童生徒数の減少などの課題解決や教育目標の実現の観点から、施設一体型義務教育学校の設置に向けた準備を進めている。

　町教委がまとめた基本構想をみると、学年の区切りを４・３・２制とする方針。１～４年生を基礎期（基礎基本の確実な習得）、５～７年生を充実期（目標の設定と自ら学ぶ態度の育成）、８・９年生を発展期（自分の人生をデザインする力の育成～夢の実現へ）とする。

　学級編制においては、少人数・習熟度別指導のさらなる充実に向けて町独自基準を想定。小学１～４年生を３０人、小学５・６年生および中学１年生を３５人、中学２・３年生を４０人とする。独自基準によって学級数が増加する場合は、町費を活用し期限付き教員を雇用して対応する方針だ。

　指導形態は、１～４年生を学級担任制、５・６年生を一部教科担任制、７～９年生を教科担任制とする。

　建設候補地は、現在の長沼中学校の校地を予定。児童生徒の通学が比較的行いやすく、図書館やスポーツセンターを活用できることから最適と判断した。

　施設の構想規模は、校舎が小学校５８４２・８平方㍍、中学校４５９０平方㍍。屋内運動場は小学校１２５８平方㍍、中学校１２３７平方㍍となっている。

　通常学級は小学校１２学級、中学校７学級。特別支援学級は小学校５学級、中学校３学級を見込み、特別教室は２１室を配備する。

　今後、５年６月に基本設計、６年に実施設計を経て、７年度から２ヵ年で工事を行う予定。９年４月の開校を目指す。

(市町村 2023-06-02付)