ニセコ高でアントレプレナー教育　ニセコ町と小樽商科大　包括連携協定を締結　

（市町村 2023-05-26付）

片山町長（右）と穴沢学長が協定書を手交した

　【小樽発】ニセコ町はこのほど、小樽商科大学と包括連携協定を結んだ。ニセコ町民センターで行われた調印式では、片山健也町長と穴沢眞学長が協定書を手交。相互に協力しながら、ニセコ高校向けのアントレプレナー教育の実施や、小樽商科大のユニバーサル・ユニバーシティ構想の実現に向けた協議など、段階的に取組を進めていくことを申し合わせた。

　協定は、両者が多様な分野で包括的に連携し、相互に協力することで、持続可能な地域社会の発展、未来を担う人材育成・学術の振興に寄与することを目的に締結したもの。

　町はこれまで、小樽商科大の後援を受け、ニセコビジネススクールを開講するなど取組を行ってきた。

　また小樽商科大では、２０３０年までに大学のないまちに大学機能を持たせ、高等教育に触れられない道民ゼロを目指すユニバーサル・ユニバーシティ構想を掲げ①自治体等と大学が連携して経済的・時間的な支援を行い、地元で働きながら学ぶ環境を用意する進学支援型②ビジネススクールなど人材育成を支援し、移住・定住のインセンティブとするリカレント教育型③大学をもっと身近に感じられるよう、オンライン授業など教育の機会を提供する教養教育型―の３つのプラットフォームで構成して実現を目指している。

　連携事項には、地域づくりおよびまちづくりの推進に関わること、教育および文化の振興ならびに生涯学習の推進に関することなど１１事項を設定。また当面の具体的な取組として、ニセコビジネススクールの継続開講や、ニセコ高向けの年間を通じて企業家精神を養うアントレプレナー教育、リカレント教育プログラムの開発、ユニバーサル・ユニバーシティ構想の実現に向けた協議など６点を掲げた。

　調印式では、片山町長と穴沢学長が協定書を手交。穴沢学長は「これまでも町と連携し、取組を行ってきた。今後は高校での教育など、様々な形で協力していければ」と期待を寄せた。

　片山町長は「協定を核に、知見を得ながらつぎのステージに向けて地域の質を上げていきたい」と話した。

(市町村 2023-05-26付)