道教委　４年度体罰実態調査　総数１４件　２年連続増　小学校９件でやや増加

（道・道教委 2023-05-29付）

道内公立学校の体罰の状況（クリックすると拡大表示されます）

　道教委は道内公立学校（札幌市を除く）における体罰等に係る４年度実態調査結果をまとめた。既報告分と調査判明分を合わせた体罰等の総数は１４件で２年連続の増加。校種別では小学校が３件増の９件と増加している。

　対象は道立学校２５９校、札幌市を除く市町村立学校１２４９校における教職員、スクールカウンセラー、保護者、中学校、義務教育学校後期課程、高校、中等教育学校、特別支援学校中学部・高等部の生徒。対象者約４７万人のうち約２３万人から回答を得た。

　体罰の総件数は前年度と比べ５件増の１４件。校種別では市町村立の小学校が９校、中学校が３校、道立の高校が１校、特別支援学校が１校だった。

　発生場面は「授業中」が９件と最も多く、「休み時間」が２件、「その他（学校行事、放課後、登校指導中）」が３件。

　様態は「たたく」が９件、「蹴る」が１件、「その他（耳を引っ張る、額に額を衝突させる、頭を揺らすなど）」。外部指導者等による暴力行為はなかった。

　児童生徒に対する性的行為、セクハラ、名誉棄損、脅迫などの法令に違反する行為は中学校で１件、高校で２件の計３件。

　市町村立・道立学校の体罰防止に関する校内研修の実施率は前年度に続き１００％。研修以外で体罰防止に関する取組を行った教職員の割合は２・９ポイント増の６０・８％となった。

　道教委は、今回の調査で把握した体罰や不適な行為について事実関係を調査し、厳正に対処する。また、指導資料を活用した校内研修の複数回実施、個別面談による指導などを行い、引き続き事故の未然防止の徹底に取り組むとしている。

(道・道教委 2023-05-29付)