道教委　５年度就職指導改善研究　野幌高など６校を指定　早期離職防止や未内定生徒支援

（道・道教委 2023-06-02付）

　道教委は、就職指導の改善に関する研究の５年度指定校６校を決定した。新規は野幌高校、苫小牧工業高校（定時制）、幕別清陵高校の３校。事業主や卒業生の声を把握できる体制整備や、就職慣行の現状把握、未内定生徒への支援の在り方についての検討などを進める。

　就職指導の改善に関する研究は、実践研究校を指定して社会や職業への円滑な移行に向けた調査研究を行い、高校における就職指導の改善・充実を図るもの。

　研究期間は１年間。実践研究校は自校の就職指導の改善・充実を図るため①就職後３年以内に離職する早期離職の改善のための就職後の生徒に対する支援②就職未内定または進路希望を設定できないまま卒業した生徒に対する支援③新規高校卒業者にかかる就職慣行（いわゆる「一人一社制」）に関する状況の把握④その他、就職指導を改善・充実するための教育活動に関する取組⑤これら取組にかかる成果の普及―に取り組み、成果の普及を図る。

　本年度の研究指定校には、前年度の伊達開来高校、静内農業高校、標津高校に、新規の野幌高、苫小牧工業高定時制、幕別清陵高を加え６校を指定した。

　野幌高は、就職先への訪問や校内の相談窓口開設など、事業主や卒業生の声を把握できる体制を整備するほか、インターンシップ等の体験による、就業意欲の向上と自己有用感の育成や地域の若手企業人と交流・協働して活動する機会の創出などに取り組む。

　苫小牧工業高定時制では、とまこまい若者サポートステーションと連携した支援を推進。生徒や関係企業に「一人一社制」について聞き取りを行い、就職慣行についての現状を把握する。

　幕別清陵高では、これまで未内定生徒がいなかった理由を分析し、より良い指導を検討。また、ジョブカフェやハローワークと連携し、未内定生徒への支援の在り方について検討する。

　今後、各学校で進路指導の充実に向けた取組を進め、９月末までに中間報告書を作成。１０月をめどに関係者等で実施する打ち合わせで中間報告を行う。

(道・道教委 2023-06-02付)